『Veep』ジュリア・ルイス=ドレイファス、がん闘病を乗り越えて思うこと

アメリカ女性副大統領のドタバタ政界活劇を描く人気コメディドラマ『Veep/ヴィープ』。主演のジュリア・ルイス=ドレイファスの乳がん治療のため、シーズン7の製作を保留にしていたが、ジュリアが復帰し、撮影が始まってから数週間が経った。米InStyle誌に登場した57歳のジュリアは、昨年9月に乳がんと診断されてから、闘病生活を経て、今どのようなことを感じているのかを語った。米The Hollywood Reporterが伝えた。

ジュリアが乳がんの宣告を受けたのは、昨年9月18日、エミー賞授賞式で6年連続主演女優賞(コメディ部門)に輝いた翌日のことだった。

「変わったと思うけど、どんな風にとはっきりは言えない。今までとは違う自分ではあるのだけど、どう表現したらいいのか明確なものはわかっていないの。ただ、感謝の思いがあるわ。より強い気持ちよ」ジュリアは"感謝"という言葉を述べているが、3回の化学療法を含む"闘病生活"という人生の1幕は、これきりで終わらせたいと強く感じているという。

「私は振り返ることが好きな人間ではないの。前を見ているわ。そう思って生きているの。一つのエピソードを終えたら、ただ次に進むだけよ。私はいつでも立ち止まらないの」

8月16日(木)、ジュリアはシーズン7のファーストショットを撮影する前の感動的な瞬間をソーシャルメディアで共有。投稿された動画では、再び集まったキャストやクルーへ感謝の気持ちを伝えており、「この素晴らしい人たちと一緒に戻ってくることができて心から感謝しているわ」とキャプションに綴った。

彼女が言う"次"の中には、他の乳がん患者を支援していくという思いも含まれているという。高級百貨店サックス・フィフス・アベニューが毎年開催するチャリティ・イベント「Key To The Cure」は、20周年を記念して「キャロライナ・ヘレラ」のデザイナー、ヴェス・ゴードンがデザインしたオリジナルTシャツを販売するが、ジュリアはこのイベントでアンバサダーを務めることが決まっている。

「サックス・フィフス・アベニューから「Key to the Cure」のアンバサダーにならないかと依頼を受けて、(支援活動を始めるのに)とても良いタイミングのように思えたの」と、ジュリアは引き受けた思いを説明している。このイベントの利益は、再建手術を受けることができない人々へ金銭的な支援をしている「AiRS基金」に寄付されるという。

「再建手術を受けないと決断する女性はたくさんいて、それは問題ない。ただ、本当は手術を望んでいるのに受ける余裕がないのであれば、それは悲しいことよ。私たちの国の富裕層と貧困層の隔たりは、今とても大きくなっている。私は幸運にも素晴らしい利益を得ることができる側にいる。みんながそう幸運なわけではないの」

『Veep/ヴィープ』の最終章となるシーズン7は、米HBOにて来春の放送開始を見込んでいる。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジュリア・ルイス=ドレイファス(2017年エミー賞授賞式にて)
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