新人の時に夢見たものとのめぐり会い！『FAMOUS IN LOVE』下野紘さん＆梶裕貴さん直撃インタビュー

2018年11月23日 2022年5月30日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

レベッカ・セルレ著の同名ヤング・アダルト・ロマンス小説を原作に、ハリウッドスターへの階段を駆け上がっていく女子大生のシンデレラ・ストーリーを描く『FAMOUS IN LOVE』。女子大生ペイジ・タウンセンはハリウッド大作映画の主役の座を射止めたことから生活が一変。ルームメイトで親友のジェイク、共演相手で人気スターのレイナーという二人の間で揺れ動きながら、女優として、一人の女性として成長していく...という本作が、スーパー！ドラマTVにて11月23日（金・祝）22：00より独占日本初放送スタート。

それに先駆けて、日本語吹替版でジェイクを演じる下野紘さん、レイナーを演じる梶裕貴さんを直撃！　劇中では同じ女性をめぐるライバル同士だが、インタビューでは息ぴったり＆和気あいあい。梶さんが本作でめぐり会えた、新人の頃から夢見ていたものとは？

――お二人は対照的な役を演じていますが、レイナーとジェイクというそれぞれのキャラクターについてご説明いただけますか？

梶：レイナーは見ておわかりの通り、甘いマスクで、話術にも長けた、女性に好かれる要素が詰まっている男性です。俳優としての地位も確立していて、さらには母親が映画プロデューサーということもあり、恵まれた環境にいる。けれど、同時に女グセが悪かったりアルコール依存症だったりと、トラブルメイカー的な要素もある人です。とはいえ、物語が進んでいくなかで、意外とピュアだったり孤独を抱えていたり、子どもっぽかったりといった面が少しずつ見えてきて、完成されていないからこその、未熟な部分があるからこその面白さ、可愛らしさがある人だと気づきました。皆さんにもそのあたりを楽しんでいただけるのではないかと思います。

下野：ジェイクは本当にレイナーと対照的で、映画監督を志して舞台演出等々はしているものの、正式なデビューはまだという大学生です。性格的にも、ペイジに恋心を抱いていながらも、今の関係から一歩踏み出すところまで至らないというか至れないというか。大切だからこそ彼女の気持ちを尊重していることが、話が進めば進んでいくほどジェイク自身の首を絞めていきます。レイナーにも完成されていない未熟な部分があると梶くんが言ってましたけど、ジェイクもまだまだ若くて未熟な部分が多々あるというところは垣間見えつつ、彼や周りの状況もどんどん変化していっているんだな、とストーリーが進めば進むほど実感しています。

――お二人は作品やラジオ番組で一緒にお仕事されていてお付き合いが長いですが、本作ではライバルを演じるということで、舞台裏で役作りのために距離を置くといったことをされていたのでしょうか？

梶：そもそも僕らって、実は役者としての共演はあまり多くないんですよ。どちらかというとラジオやバラエティ番組でご一緒させていただいたことで、よりパーソナリティがぶつかったりつながったりという時間が長かった分、プライベートを中心に仲良くさせていただいている印象が強いです。なので、今回吹き替えという形で、その上お互いに重要な役どころとして共演させていただけたというのがまず嬉しかったですね。とはいえ......実はレイナーとジェイクって一緒に会話するシーンがほとんどないんですよ（笑）

下野：そうなんですよ。

梶：それぞれの立場......というか、そもそもいる場所が違うこともあって。直接会話するシーンが増えたら面白いと思うんですけどね。なのでなんだか、役がどうこうというよりも、お芝居する現場に一緒にいるっていうこと自体がどこかくすぐったい気がします。

下野：そうですね（笑）

梶：「なに真面目にセリフ読んでるんだろ」みたいな。

下野：（爆笑）ジェイクとレイナーはあまり絡んでくれなくて、どちらかというとジェイクが一方的に「こいつ～！」って見なしています。でも外画で梶くんと一緒にやることがほとんどないので、一緒にやれるというのが僕自身は楽しみに思っている部分として強いです。なので、現場でもつい色々やり過ぎてしまってます（笑）

梶：（笑）下野さんの空気作りだと思いますけど。

下野：ちょっと良くないなって思います。ほかのキャストもみんなで一緒に街のガヤをやってみたりするんですけど、そこでも色々やり過ぎてしまって（笑）後ろの方でなるべくヒソヒソやろうと思うんですけど。

梶：ガヤの意味ないじゃん（笑）

下野：（爆笑）いやホラ、合間にちょっとね。

梶：あまりメインキャストが目立ちすぎちゃいけないっていうのはありますけどね。

下野：まあ、そういう風に楽しく収録してます。

――では本作の注目ポイントの一つはガヤということで。

梶・下野：（笑）

梶：そうですね。僕らいろんなところで会話してるんで。

下野：誰かわからないですけど、誰かの役でしゃべってます。

――お二人は第7話まで収録されているそうですが、第1話の完パケをご覧になったんですよね。そちらの感想をお聞かせいただけますか？

梶：まず一つ、新人みたいな感想ですけど、あらためて「作品に関わらせていただけたんだな」という喜び、感動がありますね。あとはやはり原音で聞いていた時と、吹き替えで見た時の印象って違うので、原音の良さはキープしつつ、吹き替え版は日本人にとってのプラスアルファという点で面白く感じられるというのが素敵だと思います。

この作品に関しては華やかな芸能界と、生々しい恋愛ドラマというのが軸だと思うんです。特に僕の役のレイナーが本当にイケイケというか、スター俳優ですし女性にもモテるというキャラクターで、僕の普段のパーソナリティよりもだいぶいろいろ盛っていかなきゃならない人物なので......そういう意味ではお芝居として客観的に見ると、最初はちょっと恥ずかしいなって思ったりしましたね。なんかカッコつけてるなって（笑）

下野：普段のアニメの現場とは打って変わっているので、自分の声を実際に聞いてみると、なんか俺もカッコつけてるなって（笑）

梶：（笑）ジェイクは今のところ、そこまでカッコつけてないじゃないですか。

下野：カッコつけるというか、なんか原音のしゃべり方とは違うっていうことで、自分自身に対する違和感みたいなものはありますね。あと、第1話を見ていて"懐かしいな"と思いました。一話一話の状況の変化が凄いので、まだみんなピュアに見えるんです。なんかもう1年くらい経ってるんじゃないかなってくらいに状況が変化していて、"そういえばこんなこともあったな～"とすでに懐かしくなりました。そのくらい目まぐるしい作品だと感じましたね。

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――レイナーとジェイクはペイジをめぐる三画関係なわけですが、ペイジが愛される理由、レイナーとジェイクそれぞれが彼女に惹かれる理由は何だと思われますか？

梶：レイナーに関しては完全にペイジに一目惚れした瞬間から始まっています。それにプラスして彼女と共演している映画『ロックト』でのお互いに驚くくらいの相性の良さというか、偶然のような運命のような、恋に落ちるきっかけとしてはこれ以上ないぐらいのものがレイナーにはあったんじゃないかなと思います。そう考えれば、もともとルームメイトで付き合いの長いジェイクの方が、お互いを知る時間だったり、思い出を共有している分、有利だろうなとは思うんですけれども、レイナーとは映画の撮影でヒーロー＆ヒロインという役どころで濃密な時間を過ごしていくので、ひと夏のアバンチュール......じゃないですけど（笑）、そういった刹那的に燃える炎ってやっぱり凄いんだろうなって思いますね。

下野：ジェイクとペイジは一つ屋根の下でずっと一緒に暮らしてきたっていうのがあるので...。

梶：ズルいな。なんか羨ましい。

下野：（笑）まあ、そこがないと多分ペイジはレイナーにすぐなびいちゃうと思うから。ジェイクはずっとペイジにひそかに好意を抱きつつ、彼女のものすごく真面目だし素直だし頑張り屋だし無邪気なところに惹かれていたと思うんです。もともとペイジもジェイクも友達のキャシー（カサンドラ）も同じですけど、やっぱりみんな無邪気というかミーハー的な、華やかなものに対する憧れを持っているので、そうしたものに惹かれてしまうのはあるんでしょうね。ただ、ジェイク自身はそんな彼女の性格に対し、「そうだね、仕方ないよね」って言ってあげられない幼い部分があるんだろうな、と。そういう意味では本当に、素直なところが魅力でもあるのかなと思います。

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――第1話をご覧になっての視聴者目線での共感あるいはツッコミどころを教えていただけますか？　梶さん演じるレイナーは女グセが悪くて、下野さん演じるジェイクは恋愛に奥手みたいなキャラクターですが...。

梶：自分の演じているキャラクターとなると、なかなか共感はできないというか...なんでしょうね、レイナーはドラマを動かす上ですごく面白いキャラクターですし、僕自身にはできないからこそすごくカッコいいなと思ったりもしますけど。スター俳優でいろんな女の子にモテてって、男としては純粋にめちゃくちゃ羨ましいじゃないですか。どの役もそうですが、役者としてキャラクターを通して演じることでその時間を共有できるのは面白いですね。ただ、本作ではレイナーに限らずどのキャラクターもどんどんドロドロしていきます。レイナーの母親のニーナも重要人物で、映画プロデューサーである上に本人の恋愛も見どころの一つになっていますから。レイナーは仕事、恋、友情、親子関係といろんな見せ場がある人ですね。

下野：ジェイクはどちらかというと感覚的に近しい部分があったりするので、似てるかなと思う部分はありますね。いろいろと伝えたい思いとか、やってみたい行動とかはあるんですけど、好きな人のためを考えたり自分に自信がなかったりでそういうことを抑えてしまったり。あとは彼自身に映画監督になりたいという野望があるので、そこでうまくいかない歯がゆさみたいなものも、僕ら声優と似たような部分だったりするかな。

――本作は女性視点でセレブな生活を描くことから『ゴシップガール』と比較されています。梶さんは『ゴシップガール』でセリーナの弟エリックを演じていらっしゃいましたが、両作は似ていると思われますか？

梶：あちらは学校を舞台に、セレブの若者たちが華々しく生活していくという作品で、僕はヒロインの弟役として出演させていただいていましたが、当時はそういった作品に参加する機会があまりなかったので、色々な意味で「海外ドラマって凄いな」と感じていましたね。いつかはメインで恋愛をする役を演じてみたいという思いがあったので、今回『FAMOUS IN LOVE』にレイナー役として参加できたこと、そのライバル役であるジェイクが下野さんというのは、僕が新人の時に夢見ていた、憧れていた環境にめぐり会わせていただけたという印象です。

――本作は女性視点の作品ですが、お二人が面白いと思った部分は？

梶：時代というか、最近の流れとして、男性女性のボーダーってなくなってきていますから、男性女性と考えずに、どなたでも楽しんでいただける作品なんじゃないかと思います。ハリウッドの恋愛、衣装、演出、音楽、すべてがおしゃれ。カッコいいなと思うものが詰まっています。そこは『ゴシップガール』も同じですね。本当にどなたでも夢中になっていただけると思います。

下野：僕も梶くんと同意見ですね。アニメ見ている人たちもそうですけど、最近は男性向け・女性向けのボーダーがなくなってきています。そして本作は物語として面白いですし、キャラクターも脇まで含めて個性的なので、そういったところも楽しんでいただけると思います。

――先程スタッフの方からうかがったんですが、お二人がロサンゼルスにいらした時に、劇中に出てくる場所に行かれたそうですね。

梶：そうなんです！　完全にたまたまではありますが。

下野：なんなら僕らの方が先に行ってます。

梶：（笑）いや、撮影は向こうの方が早かったかもしれませんよ。

下野：そうだな～。

梶：でも、同じものを生で見られて良かったです。参加させていただいた作品の舞台ですからね。あとやっぱり、ハリウッドってエンターテイメントの聖地みたいな場所なので、そこに役者として行けたのは嬉しかったです。参加させていただいた作品の舞台ですからね。たまたま別の番組で二人で行ったら、今回そんな作品に二人で出させていただけることになって...不思議なご縁を感じますね。