『フレンズ』シーズン3で使用した公園の舞台セットは苦肉の策だった!

NYを舞台に、仲良し男女6人組が繰り広げる恋や友情を描く大ヒットコメディドラマ『フレンズ』。観客を前に、キャストが舞台で演じるシットコムとなる本シリーズは、舞台はNYだが収録はロサンゼルスのスタジオで行われている。よってプロダクションデザイナーは、シーンに合わせた舞台セットを準備するために、苦肉の策を取らざるを得ないこともあるようだ。

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米Entertainment Weeklyのインタビューに答えた『フレンズ』のプロダクションデザイナー、ジョン・シャフナーが、シーズン3第9話「フットボールは燃えるぜ!」での苦労を語っている。

本エピソードにはメインキャストの6人が、感謝祭にNYの公園でフットボールに興じるシーンが登場するのだが、いつも撮影している舞台は狭くて使用できない。そこで、製作スタジオであるワーナー・ブラザースの駐車場を公園に変える方法でOKが出たが、土壇場になって騒音と太陽による光の問題が生じるため、撮影が不可能であることが発覚。

そこでシャフナーは、どのようなセットを組み立てて撮影するのかプロデューサーに説明するために、二つの建物の壁に挟まれたスペースにフェンスを立てたフルモデルを制作することに。ワーナー・ブラザースの倉庫をくまなく探し周り、レンガの壁や窓といった使えそうなセットを見つけて組み合わせたのだという。

そして、11月の感謝祭の時期に公園が緑色の芝生に覆われていては困るため、プロダクションチームのスタッフが以前に使ったことがある方法を試してみることに。カーペット用のパッドをひっくり返して土色の裏地を表にし、キャストがこけても怪我をしないよう下側にパッドを重ねて落ち葉で埋め尽くしたのだとか。その結果、まるで本物の地面のような仕上がりとなり、スタッフ苦肉の策そして努力の賜物であるセットで撮影したフットボールのシーンは、秋のNYの雰囲気を醸し出すことができ、無事撮影することができた。

プロダクションデザイナーチームは自分たちの仕事に誇りを感じていたと同メディアは伝えている。『フレンズ』見どころはこちら。(海外ドラマNAVI)

Photo:『フレンズ』
(C)Bright/Kauffman/Crane Productions in association with Warner Bros. Television Production Inc.