海外ドラマファンにとってヒーローといえば、最も身近に感じるのはアメコミのヒーローではないだろうか。人気シリーズはコミックスを飛び出してゲームや映画にもなっており、もちろんドラマ化されたものも数多い。国内外の旧作からついこの間まで上映していた新作映画、もちろん海外ドラマも含む約50,000作品を擁するHuluの中からオススメのヒーロードラマ、『SUPERGIRL/スーパーガール』をご紹介しよう。
スーパーヒーローといえば、超人的な力で宇宙からの侵略者をはじめ、様々な悪から地球を守ってくれる。もともと宇宙人であったり、ふとした拍子にスーパーパワーを授かった人間であったりと、キャラクターによってその生い立ちは様々だ。スーパーガールはいわゆる宇宙人で、故郷クリプトン星の滅亡により地球にやってきた。スーパーマンと同じく地球で人間として育てられたわけだが、驚きなのが彼女はスーパーマンよりも年上の従姉(いとこ)だということ。あることが原因で24年間成長が止まったままだったので、外見はスーパーマンよりも幼いのだが、実年齢では年上なのだ。
恋に仕事に人助け!甘いだけじゃないリアルな女性像
カル=エル(のちのスーパーマン)を守る使命を授けられたカーラ・ゾー=エル(スーパーガール)。しかし、アクシデントでかなり遅れてから地球へ着いてみると、地球のスーパーヒーローとして立派に活躍する、自分の手助けをもはや必要としない従弟の姿があった。目的を失い、人間として生きることを選んだカーラだが、ある事件をきっかけにスーパーガールとして人々を救うことを決意。クラーク・ケント(スーパーマンの地球名)と同様に仕事を持ちながらの兼業ヒーローだが、最初は経験不足から失敗や事態を悪化させてしまうことも。
スーパーヒーローであってももちろん苦労や困難は経験する。しかし描かれるのが映画だと、苦労をしていてもそうしたシーンはわずかで、派手なアクションがメインとなりがちだ。その点、『SUPERGIRL』は初心者ヒーローなので、空回りや時には恥ずかしくなるような失態を犯すことも多く、その姿に思わず共感してしまうのだ。ヒーローといえども、自分の非力さに悩んだり、感情のコントロールが難しく周囲に当たってしまうことも。そんなカーラが人と関わり、また戦うことで成長していく姿は必見だ。
兼業ヒーローであるカーラは、普段はメディア会社でアシスタントを勤めている。スーパーヒーローとしての能力も少し使ったりして業務をこなしているのだが、本当にやりたいことは何か?と仕事で経験を積むにつれて考えるようになる。「何か」が降ってくるのを待つのではなく、自分で「何か」を掴むために動き出すカーラの姿勢には、日々の仕事を頑張るための勇気をもらえる。
他のアメコミヒーローものではあまり見られないポイントが、ファッショナブルだということ。スーパーガール/カーラ、アレックスら女性陣それぞれの個性に合った装いが目を引く。特にキャット・グラントの攻撃的なファッションは彼女の強さそのもの。初期のカーラの仕事着はお世辞にもファッショナブルとは言い難いが、ストーリーが進むにつれての変化に注目することで二倍にも三倍にも楽しめる。
今年の10月から本国アメリカではシーズン4の放送がスタートした『SUPERGIRL』。ヒーローもの=派手なアクションなので自分向きではないと考えている人もきっと楽しんでもらえる作品だ。もちろんアクションシーンも要所に盛り込まれており、アメコミヒーロー好きも満足できるはず。(海外ドラマNAVI)
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Photo:『SUPERGIRL/スーパーガール』
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