『バード・ボックス』人間ドラマを描く天才スサンネ・ビアが監督に起用されたワケ

『ゼロ・グラビティ』『オーシャンズ8』のサンドラ・ブロック主演、Netflixが贈る2018年最大のディザスター超大『バード・ボックス』が明日12月21日(金)より全世界同時ストリーミング。この度、本作でメガホンを執ったデンマーク人女性監督スサンネ・ビア(『ナイト・マネジャー』)の意外な起用理由が明らかとなった。

本作は、映画『メッセージ』で米脚本家組合(WGA)賞脚色賞を受賞、アカデミー脚色賞にもノミネートされ、ハリウッドで実写版『君の名は』の脚本を担当することでも話題のエリック・ハイセラーが脚本を手がけ、『未来を生きる君たちへ』でアカデミー外国語映画賞を受賞し、世界的な注目を浴びたビアが監督を務める。

『バード・ボックス』は、主人公マロリー(サンドラ)が、原因不明の未曾有の大災害から、幼い二人の命を守るため、懸命に生き抜こうとするディザスター大作。本作の監督を務めたビアは、これまで家族の問題や、複雑な人間関係を描いた作品を多く手掛けてきた。どちらかというと、ディザスター大作とは縁遠いように見受けられるが、実は本作にとって彼女のビジョンはなくてはならないものであった。ビアの起用に関して製作総指揮を務めたエインズリー・デイヴィスは「ビアは、自分の作品のキャラクターが感じていることを観客にも同じように感じさせ、キャラクターの視点に立たせることができる、数少ない監督の一人です。壮大なストーリーの中で、ごく小さな感情を揺さぶる瞬間を生き生きと描写できる監督なのです」と語り、丁寧な人間ドラマを描ける監督として白羽の矢を立てたことを明かした。

さらに世界的大ヒット映画『ワイルド・スピード』シリーズの脚本・製作を手掛け、本作ではプロデューサーを務めているクリス・モーガンは、「この映画の主人公マロリーは、非常に難しい役どころです。物語が始まる時点の彼女は、心の底から自分は母親には向いていないと確信しています。でもその後に起こる未曽有のディザスターにより、彼女は母としての愛に目覚めます。その微妙に変化してゆく様子にドラマがあるのです」と語り、実は本作が母の愛を描いたドラマであることを語る。

人の機微を描き続けてきたビアとの仕事は、ハリウッドで長きにわたって活躍してきたキャストたちにとっても特別だったようで、サンドラは「監督は後ろの方で、私たちが自ら狂乱状態になるのを見守っているんですよ。でも実は私の知らないうちに、現場の空気が居心地のよいものになりすぎないように、キャストを一緒にしたり、離れ離れにしたりしていたんです。いつも何かを深く考えて行動しているんですよ」と仕事ぶりを語る。また本作でマロリーと共にディザスターの恐怖を体験するダグラスを演じた名優ジョン・マルコビッチは、「撮影しながら、その最中に方向性をみつけられる自信を持った監督との仕事はとても刺激的です。ビアは、新しい発見も進んで取り入れようとするんです」と絶賛している。

Netflixオリジナル映画『バード・ボックス』は12月21日(金)より全世界同時ストリーミング。(海外ドラマNAVI)

Photo:Netflixオリジナル映画『バード・ボックス』