Netflix『エリート』は、『ゴシップガール』や『殺人を無罪にする方法』とどう違う?人気の秘密に迫る

近頃、Netflixオリジナルのティーンクライムドラマ『エリート』が大ヒットを飛ばしている。視聴者を惹きつける魅力は何なのか。米Thrillistは同ジャンルのドラマと比較し、その人気の秘密を分析している。

本作はスペイン随一のエリート私立高校"ラス・エンシナス"へ編入した労働階級の学生と富裕層の生徒たちの間で起こる衝突、そしてついに起きてしまう殺人事件を中心に物語が進む。ティーンドラマにおいては、ここ数年、『リバーデイル』がダントツの人気を誇っていたが、現在それを追い越す勢いで話題を呼んでいる。

約10年前に社会現象を巻き起こした『ゴシップガール』同様、富、セックス、権力がソーシャルカレンシー(社会的貨幣)となる私立学校が舞台。生徒と先生間の問題などは、まるで『プリティ・リトル・ライアーズ』のようで、軸となる殺人の謎を広げるために2つの時間軸を行き来する方法は『殺人を無罪にする方法』さながらだ。

しかし、テンポの速いドラマは様々な紆余曲折が用意され、一度に複数のミステリーが進行するのに対し、『エリート』は各話45分、全8話構成の中で1つの殺人事件をじっくりと追い、殺人スリラーのドラマよりもスローなペースで展開。登場人物の誰もが犯罪の動機を持つ、質の高いスリラーになっている。

また、『殺人を無罪にする方法』や『リバーデイル』はドラマをより複雑にするためにキャラクターの開発や物語の一貫性に欠ける点も指摘されたが、『エリート』は同じ轍を踏んでいない。それぞれの学生たちは明確で一貫した視点、動機、精神的基盤を持っており、彼らの行動は(例えそれがどんなことでも)理にかなっているのだ。

あらゆるティーンのメロドラマと同じように、『エリート』でも多くのロマンスが生まれているが、とりわけ友情と兄弟の力がその関係に大きく影響している。豪華絢爛なパーティシーンも盛り込まれているものの、『ゴシップガール』や『The OC』のようにスキャンダラス性が高いわけではなく、クラス内・生徒間の格差、その緊張感をより強く感じることができる。

『エリート』はNetflixにてシーズン1が配信中。シーズン2への更新も決定している。(海外ドラマNAVI)

Photo:Netflixオリジナルシリーズ『エリート』