ドラマシリーズのLGBTQキャラクター数が過去最多に!

ここ数年、TVシリーズや映画のキャラクターに多様性を持たせようという動きが、ハリウッドで活発になっているのは当サイトでもお伝えしてきた通り。そんな中、GLAAD(Gay & Lesbian Alliance Against Defamation:中傷と闘うゲイ&レズビアン同盟)による年間レポート「Where We are on TV」で、ドラマ番組におけるLGBTQキャラクターの数が過去最高になったことがわかった。米Varietyが報じている。

同レポートによれば、2018~2019年のシーズンにおいてシリーズレギュラーとなるLGBTQのキャラクター数は75人で全体の8.8パーセントになり、その半数が有色系人種だったとのこと。ゲスト出演としては38人。そして、LGBTQの男女比は、昨年は男性55パーセント、女性45パーセントだったのに対し、今年は50:50に。

これまでの総数はケーブル局で、LGBTQキャラクター数(シリーズレギュラー120人&ゲスト88人)のうち有色系は46パーセント。一方、配信サービスにおける有色系LGBTQキャラクター数は48パーセントとなり、その数はレギュラー75人&ゲスト37人という結果になった。

中でもNetflixは、他の配信サービスに比べてオリジナルシリーズの本数が多いこともあり、LGBTQキャラクターが最も多かったとのこと。そしてケーブル局では、『アメリカン・ホラー・ストーリー』やドラマ版『FARGO/ファーゴ』を放送する米FXが最多だった。

今年8月、ルビー・ローズ(『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』)が同性愛者の主人公を演じることが発表されたTV版バットウーマン。彼女演じるこのキャラクターは米CWで12月上旬に放送されたDCコミックス原作ドラマ、『THE FLASH/フラッシュ』『SUPERGIRL/スーパーガール』『ARROW/アロー』のクロスオーバーするエピソード「Elseworlds(原題)」で初お目見え。本シリーズの撮影は2019年春にスタートすると報じられている。

バットウーマンのほかにも、前述の『SUPERGIRL』シーズン4でドラマ史上初のトランスジェンダーヒーローを演じるニコール・メインズや、『ウィル&グレイス』シーズン10でエリック・マコーマック演じるウィルの恋のお相手役としてマット・ボマー(『ホワイトカラー』)、デヴィッド・シュワイマー(『フレンズ』)、バーレット・フォア(『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』)が発表されている。

GLAADの社長でCEOを務めるサラ・ケイト・エリスは、「国内外で反LGBTQ政策が議論されていることもあり、LGBTQの人々に対する理解や受容を築き上げていくためにも、これまで以上にTV番組のストーリーやキャラクターが重要になっています」とコメントしている。(海外ドラマNAVI)

Photo:今年LGBTQキャラクターを演じることが発表された4人
ルビー・ローズ (c)NYPW/FAMOUS
ニコール・メインズ (c)FAM020/FAMOUS
マット・ボマー (c)NYPW/FAMOUS
デヴィッド・シュワイマー (c)NYKC/FAMOUS