マーベル映画の成功で自分の夢も叶えた脇役たち<後編>

ハリウッド内の情勢を大きく変えたと言われるほどの成功を収めているマーベル映画。その恩恵は受けたのは、クリス・ヘムズワースやトム・ヒドルストン(『マイティ・ソー』)らをはじめとする主要キャストや、ジェームズ・ガン(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ)やアンソニー&ジョー・ルッソ(『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』)ら、監督陣だけではない。米Hollywood Reporterが、今まさに夢を叶えているマーベルの俳優たちを紹介している。昨日の<前編>に引き続き、今日の<後編>では二人の男優を紹介しよう。

デヴィッド・ダストマルチャン:『アントマン』シリーズ

米カンザス州出身、現在34歳のデヴィッドは『アントマン』にスコットとルイスの泥棒仲間カートとして登場。コンピューターやハッキングに詳しく、電気系統の工作係として活躍する役どころだ。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のカレン・ギランとともに主演を務めた映画『All Creatures Here Below(原題)』で脚本を執筆。物語は、暗い過去のある貧しいカップル(カレン&デヴィッド)が赤ちゃんを誘拐し、ロサンゼルスを出てカンザスシティへと向かう複雑な逃亡劇。DTLA映画祭にて初公開され、同映画祭で複数の賞を受賞した。『ワンス・アポン・ア・タイム』のエマ役でおなじみのジェニファー・モリソンも出演している。

2015年の『アントマン』撮影時、デヴィッドはマーベル映画をはじめとする数々のハリウッド作品で小道具を担当しているラッセル・ボビットに自身の目標を語り、脚本を書いていることも明かして、アドバイスをもらっていたそうだ。

「僕は『All Creatures Here Below』のような映画が鑑賞者に何かを問いかけ、その問いを受けた人たちが考え、それぞれの結論を出してくれたらいいなと思う」とデヴィッド。「『アントマン』のような映画では、正義が悪に勝ち、複雑で闇を抱えた人間でもヒーローになる。でも『All Creatures Here Below』の世界では、"真実の愛が育まれ、厳しい状況をも乗り越えていける"とは限らない。僕自身はそうであって欲しいと思っているが、この映画では、"必ずしもそうではない"という方法で伝えたいと思ったんだ」

ジェイコブ・バタロン:『スパイダーマン:ホームカミング』ネッド役

2017年に新装された『スパイダーマン:ホームカミング』でネッドを演じたジェイコブ・バタロンはハワイ出身の22歳で、両親はフィリピンの出身。同作に出演するまでのキャリアはインディーズ映画1本のみだった。しかし、2018年にはショートフィルムを含め5本の映画に出演しており、今後は4本の公開を控えている。

『スパイダーマン』の終了後、ティム・ブレイク・ネルソン(『ファンタスティック・フォー』)主演で現代のドン・キホーテの物語を描く『The True Don Quixote(原題)』に出演し、再びマーベルの現場で『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『Spider-Man: Far From Home(原題)』に参加するなど、現在多忙を極めているジェイコブは、"時は金なり"という言葉の意味をより理解できるようになったという。

「自分がするすべてのことが重要なのだと理解している。当たり前のことは何もない。無駄なことなんてないんだ」

(海外ドラマNAVI)

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デヴィッド・ダストマルチャン(C)NYPW/FAMOUS
ジェイコブ・バタロン(C)NYPW/FAMOUS