『グレアナ』サンドラ・オー、ゴールデン・グローブ賞ホストを引き受けた思いをステージで語る

現地時間1月6日(日)に開催された第76回ゴールデン・グローブ賞授賞式で、シットコム『ブルックリン・ナイン-ナイン』のジェイク役で知られるコメディアンで俳優のアンディ・サムバーグと共に司会を務めた『グレイズ・アナトミー』『キリング・イヴ/Killing Eve』のサンドラ・オーが、ホストのオファーをなぜ引き受けたのか、オープニング・モノローグで切々と語った。米Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。

真っ赤なドレスに身を包んだ韓国系カナダ人のサンドラは、アンディと息のあったジョークを連発。アンディが、「韓国系のカナダ人の私は...。あ! 君が読むはずのセリフを取っちゃったよ! ホワイト・ウォッシング(白人でない人種の役柄を白人が取ってしまう)をやってしまった!」とわざとサンドラのテロップを読みあげるフリを始めたところ、サンドラは真面目な表情でモノローグをこう締めくくった。

「皆さんの前で舞台に立つという、このような大役を引き受ける恐怖というオファーを受け入れました。自分を騙しているわけではありません。来年はこういう状況ではないかもしれないことも理解しています。でも今、この瞬間は本物なのです。本当に、これは今現実に起こっているのです。あなたのことも、あなたのことも、変革の時におられる皆さんの顔が見えています。そして観客の皆さんも、視聴者の皆さんも、(アジア系である私が司会であることを)見ているのです」演技とは思えない震える声でスピーチしたサンドラには、大きな拍手が起こった。またとない大役のオファーを、アジア系として受けなければと思ったサンドラの意気込みが誠心誠意伝わる理由を述べた。

またサンドラはこの日、『キリング・イヴ/Killing Eve』でゴールデン・グローブ賞ドラマ部門女優賞にも輝き、ホストと受賞という快挙も成し遂げた。スピーチの最後には韓国語で「お父さん、お母さん、愛してるわ!」とお辞儀をする姿も見られた。司会業が専門ではないサンドラが、意外とも思われる今回のオファーを受けたのには、ハリウッドでのアジア系の躍進に貢献したいという強い思いがあったようだ。

道を切り開いてくれたサンドラが主演する話題のサスペンスドラマ『キリング・イヴ/Killing Eve』は、作家ルーク・ジェニングスの小説を元にした作品。精神疾患を患う美貌の暗殺者ヴィラネルと、仕事に情熱を持てずデスクワーク中心の諜報員イヴという二人の女性を中心に描かれるスパイドラマ。すでにシーズン2の製作も決定している注目作だ。『キリング・イヴ/Killing Eve』は、2月6日(水)よりWOWOWプライムにて日本独占放送予定。

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(海外ドラマNAVI)

Photo:『キリング・イヴ/Killing Eve』
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