『デクスター』マイケル・C・ホール、スーパーボウルの日限定お菓子のミュージカルに主演

犯罪サスペンスドラマ『デクスター ~警察官は殺人鬼』で、"血痕鑑識官とシリアル・キラー"という2つの顔を持つデクスター・モーガンを演じたマイケル・C・ホール。彼が、アメリカで2月に行われるNFL優勝決定戦、通称スーパーボウルの日に、面白い試みをすることがわかった。米Deadlineが報じている。

まずアメリカではスーパーボウルの日には、各企業がこぞってこの時のために新しいTVコマーシャルを製作し、一斉に放送する。視聴率が高くお祭り騒ぎになるため、企業もこの時の30秒コマーシャルには、かなり力を入れている。

そんな中、アメリカでは定番のキャンディSkittlesが、TVコマーシャルではなく、異例のニューヨークの中心地にある劇場でミュージカルを開催するという。そして、マイケルが主演を務めることが発表された。

このミュージカルはスーパーボウル開催の日、2月3日(日)午後1時から30分間の一度きりの限定演目だ。内容は当然Skittlesのコマーシャルで、ブロードウェイ・ケアーズというAIDSなどのボランティア運動の一環で製作され、チケットは30ドルから205ドルだという。

このミュージカルの宣伝用トレイラー動画が公開されており、そこにはSkittlesを手にしたマイケルが、カウンセリングを受けている。女性カウンセラーが「コマーシャルを見るために、チケットを買わないといけないの?」と問うと、マイケルは当然のごとく「ブロードウェイの劇場で公演されるSkittlesコマーシャルミュージカルなんだよ。なんでそんなに皆わかってくれないのかい?」と回答。するとカウンセラーが「誰もあなたのことを否定していないわ。ただ、"この仕事、あなたのキャリアの妨げになるのでは?"って心配しているのよ」と告げる。するとマイケルが不機嫌そうに「もう一生コマーシャルやらないよ」と言うと、いきなりスポットライトが当たり、実はそのやりとりを見ていた観客から、盛大な拍手が送られると言うものだ。

一見おかしな企画に思えるが、主演のマイケルをはじめ、製作陣は大物ぞろい。脚本を手掛けるのは、2005年に「Thom Pain(based on nothing)(原題)」でピューリッツアー賞のファイナリストに選ばれたことのあるウィル・イーノ。実は同作は昨年10月よりマイケル主演でオフ・ブロードウェイにてリバイバル上映されている。

またミュージカル・ドラマ『SMASH』で「Good For You(原題)」などの楽曲を提供したドリュー・ガスパライー二が音楽を製作し、ケンタッキー・フライド・チキンやオレオ、GAP、任天堂などの数多くの広告を手掛けるコピーライターのネサニエル・ローラーが詩をつける。そして、舞台を数多く手掛けるSOHO REP.のアート・ディレクター、サラ・ベンソンが演出を務める。

現在は、Netflixの新作ドラマ『SAFE 埋もれた秘密』で主人公イギリス人の小児外科医トムを演じているマイケル。元はブロードウェイで「シカゴ」「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」「マクベス」など古典からモダンな演目までこなす舞台パフォーマー。30分のコマーシャルという想像がつかないミュージカルも、彼ならきっと素晴らしいパフォーマンスでやり遂げることだろう。(海外ドラマNAVI)

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マイケル・C・ホール
(c)FAM008/FAMOUS