映画『ドクター・ストレンジ』や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に、カマー・タージの荘厳なる図書館の守護者ウォン役で出演しているベネディクト・ウォン。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の仕事だけでも多忙な彼だが、『インフィニティ・ウォー』でメガホンを取ったアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟から新たなオファーを受けると迷うことなく出演を決意。その理由を米Entertainment Weeklyに明かした。
ベネディクトが新たに出演するのは、ルッソ兄弟が米Syfyで手がける新ドラマ『Deadly Class(原題)』で、『ウォーキング・デッド』原作などを出版するイメージ・コミックスから2014年に刊行されたリック・リメンダー&ウェス・クレイグ作の同名コミックが原作。
1980年代後半のカウンターカルチャーを背景に描かれるダークなコミック世界を舞台に、世界でも有数の犯罪一家や組織の子弟が送り込まれる暗殺者養成学園「キングス・ドミニオン」の中で、生徒たちが苦悩しながらも成長していく姿を描く。
ベネディクトは本作を引き受けた理由について、「(ルッソ兄弟と)前にも仕事をしたことがあるが、彼らは確かな経歴を持っている。それだけで、僕が"yes"というには十分だった」と語り、続けて「リック・リメンダーの世界に入ったばかりで、今まで見たことのないようなものに出会ったことは間違いない。サブカルチャーの中で埋もれていた声が、今はマイクを通して大声で叫べる機会を得たんだ」と、すでに本作に魅了されている様子だ。
ベネディクトは、主人公のマーカス(ベンジャミン・ワズワース『ティーン・ウルフ』)を学園に招く謎めいた校長のマスター・リンを演じる。自身の役については、「彼は生徒たちに断固とした態度をとっている」と説明。「彼は生徒たちに非常に高いレベルを期待していて、彼らをそのエリートレベルに仕上げる必要がある。そして、みんなが最高の成績をとることに期待しているんだ」
本作は少年たちが暗殺者を目指すというテーマ。しかしベネディクトは、「僕らは学校でのけ者にされながら成長するが、それは生き残りの戦いでもある。そうだろう? みんな、自分の確かな居場所を求めていて、ナイフや刀を持っていなくても、言葉という凶器を使っているよね?」と、私たちの日常にも置き換えることができる話であると説明しており、「暗殺者としてだけでなく、全てにおける成長の物語なんだ」と、アピールしている。
『Deadly Class』は、米Syfyにて放送中。(海外ドラマNAVI)
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ベネディクト・ウォン
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