【ネタバレ】スポックとパイク船長登板で、旧来ファンも納得!?『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン2

言わずと知れた人気SFシリーズに、最新シーズンが登場した。『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン2では、前シーズンから続投の主人公マイケルに、懐かしいキャラクターが合流。見慣れたあの制服と相まって、古くからのファンには馴染みの世界観が帰ってくる。

(本記事は、シーズン1のネタばれを含みますのでご注意ください)

終身刑を免れたマイケルが、パイク船長と邂逅

惑星連邦の宇宙船シェンジョウに、副長として乗務していたマイケル(ソネクア・マーティン=グリーン)。好戦的なクリンゴン人と遭遇した際、平和的解決を望む船長の指示に反し、クリンゴン帝国との戦争を誘発してしまう。結果として船長が命を落としたことから、軍事法廷で終身刑を言い渡されることに。しかし、クリンゴン人との戦闘下、瞬間移動に必要な胞子ドライブの技術開発を急ぐ宇宙船ディスカバリーが彼女を徴用。功績が認められ、シーズン1フィナーレで中佐に復帰した。

今シーズンでディスカバリーは、謎の信号の調査中に大破した宇宙船エンタープライズを救助。乗り込んできたパイク船長(アンソン・マウント)の指揮の下、信号源を追って小惑星に辿り着く。小惑星では、精神病棟に収容中のマイケルの弟スポック(イーサン・ペック)も過去に目撃したという、天使にも似た謎の生命体を目にし...。

針路変更、シリーズの世界観を尊重

シーズン2では、スポックやパイク船長などの懐かしいキャラクターが再登場。シリーズの伝統であるツートンカラーのユニフォームも蘇る。結果、スター・トレックらしい世界観に磨きが掛かった、と米USA Todayは述べている。マイケルとスポックの姉弟関係など、シリーズが得意としてきたストーリーの原動力に回帰しており、前シーズンにも増して力強さを感じさせると伝えている。

米New York Timesは、スター・トレックらしさを追求したこの針路変更は、古くからのファンに不評だったシーズン1の反省に至ったもので、表面的なキャラクターと話の相違が目立ったのに加え、残虐なストーリーも視聴者に不評だった、と指摘している。昨年6月には、新シーズンの製作中にショーランナー二人が契約を解除されるなど迷走していた。しかし、シリーズを熟知するアレックス・カーツマンが代わりに指揮を執ったことで救われる。その象徴となる第1話「弟よ」は、歴代のベストエピソードの旨味を凝縮。興味深い謎、チームの友情、適度なアクションに加え、何にも増して観る喜びに満ちている、とNew York Timesは伝えている。

主人公の魅力アップ

今シーズンでは、主人公マイケルの好感度も大幅にアップ。以前は船長の命に反して不注意にも全面戦争を招くなど、身勝手な行動が目立った。USA Todayは、自身の信念に基づいて行動しているのはわかるが、これでは視聴者として感情移入することが難しいとコメントしている。

New York Timesも、そんな彼女の内面に迫り、応援したい気持ちを高めてくれるのが今シーズンと伝え、第1話で挿入されるフラッシュバックのシーンだけでも、シーズン1で語られたすべてを上回る情報を与えてくれる。若き日のスポックの視点で回想するシーンには、パイク船長に加えて幼いスポックも登場。マイケルの人となりを語り、感情移入させてくれる重要な場面になっている。

ファンの声に耳を傾けた『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン2は、Netflixで最新話を配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:

『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン2より