日本でも高い人気を誇る犯罪捜査ミステリーの傑作『クリミナル・マインド FBI行動分析課』で、BAUの肉体派捜査官デレク・モーガン役を歴任したシェマー・ムーアが主役となって海外ドラマに帰ってきた! 今度の敵はロサンゼルスに蔓延る凶悪犯罪。特殊部隊S.W.A.T.を率いて、テロリストやギャング、立て籠もり犯などに立ち向かっていく。ここでは、シェマー・ムーア主演作『S.W.A.T.』の魅力に迫っていこう。
目次
特殊部隊S.W.A.T.とは?
そもそもアメリカの映画やTVドラマに度々登場する特殊部隊S.W.A.T.とは一体どのような存在なのだろうか?
S.W.A.T.はSpecial Weapon And Tactics(特殊武装・戦術部隊)の略称であり、アメリカの警察に設置された、特殊部隊である。
戦術チームとして位置づけられており、警察官たちの手には負えない場面での武力行使のために出動する印象が強いかもしれないが、近年では、管轄地域の平和を守るために麻薬取引現場や家宅捜索のような通常捜査に乗り出すこともあり、実際に武力行使の際の出動というのは極めて稀なのである。
本作の舞台となるロサンゼルスの警察組織LAPDが、1967年にアメリカで初めてS.W.A.T.部隊を創設したとされており、その歴史における先駆者として知られている名門なのだ。
そのため、独自の訓練施設を有するなど、全米有数の大規模機関となっている。
海外ドラマ『S.W.A.T.』とは?
本作は1975年のTVドラマ『特別狙撃隊S.W.A.T.』のリメイクである。70年代の日本でも洋画ファンを中心に人気を博した作品で、特にテーマ曲「反逆のテーマ」は、のちにバラエティ番組やニュースのBGMとして使用されたことから広く知られている。そんな同作が2003年の映画版を経て、2度目のリメイク。2017年に全米で放映開始されるや瞬く間に人気ドラマの仲間入りを果たした。
物語はロサンゼルス市警のS.W.A.T.チームのリーダーが誤って無関係の黒人少年を誤射してしまったことから幕を開ける。重傷を負わせてしまったことからリーダーが交代となり、シェマー演じるダニエル・"ホンドー"・ハレルソンがチームを率いることになる。
黒人である彼がリーダーとなったことに周囲からは厳しい視線が向けられるが、彼は持ち前のリーダーシップと指揮能力を駆使して、信頼できる仲間たちを率いていくのだった。
映画顔負けの大迫力のアクション!
本作には現代社会に求められる多様性に溢れたキャラクターたちが多く登場し、ストーリーにもそういった傾向が表れているが、見どころは何と言っても、映画顔負けの大迫力のアクションだ!
現場で起きる銃撃戦、カーチェイスの末に起こる大爆発、そしてヘリコプターに乗りながらの狙撃シーンなど、まさに大人たちが忘れかけていた中二病を呼び覚ますかのような映像が繰り広げられるのだ。
そのため鳥肌ものの傑作つまり"神回"と呼ばれるようなエピソードも多く存在し、『プリズン・ブレイク』を彷彿とさせる第6話「プリズン・パニック」では、ひたすら刑務所内で囚人たちを追い詰めていくシーンが展開され、終始興奮状態のままに物語が収束していく。
さらには第21話「山狩り」では、2005年に実際に起きた米海軍特殊部隊(通称:Navy SEALs)史上最悪の出来事として知られる「レッド・ウィング作戦」を想起させるように、山奥で敵に包囲されてしまったシェマー演じるホンドーと仲間があらゆるサバイバル術を駆使して生き残ろうとする姿が描かれるなど、アクション映画もといミリタリーファンの胸を熱くするようなエピソードが非常に多いのだ。
また、『クリミナル・マインド』のような犯罪捜査ミステリーがお好みの方には第4話「アメリカ育ちのテロリスト」や第14話「死んだはずの男」がおススメである。
大アクションを仕掛けるのは、ジャスティン・リン
本作のアクションがいかにすごいかを証明しているのが、おそらく第1話「S.W.A.T.緊急出動!」であろう。とりわけ大迫力のアクションが繰り広げられる同エピソードを監督しているのは、傑作カー・アクション映画『ワイルド・スピード』シリーズなどで知られる、ジャスティン・リン。彼の手腕が大いに発揮された大迫力の映像に思わず、身を乗り出してしまうこと間違いない。
シェマー・ムーアをはじめ、人気海外ドラマでおなじみのキャストが集結!
本作の主演を務めるのは、『クリミナル・マインド』で肉体派捜査官デレク・モーガンを演じたシェマーだ。『クリミナル・マインド』のオリジナルキャストとして長らくレギュラー出演してきた彼は、シーズン11をもって同作を降板。次なる出演作として選んだのが、この『S.W.A.T.』だった。本作でもその逞しい肉体美を魅せつけ、ひたすら限界ギリギリのアクションを披露している。たびたび魅せる彼のキラースマイルも健在で、女子のハートも掴んで離さない!
またシェマー以外にも魅力的なキャストが顔を揃えており、若手の有望株ストリート役には映画『クロニクル』で印象的な演技を魅せたアレックス・ラッセル、チームからの信頼も厚いディーコン役に『デスパレートな妻たち』のジェイ・ハリントン、チームのムードメーカー的存在であるルカ役に『シカゴ・ファイア』のケニー・ジョンソン、多くの情報提供者とのコネクションを持つタン役に『クワンティコ』のデヴィッド・リム、そしてチームの紅一点クリス役に『CSI:科学捜査班』や『CSI:ニューヨーク』などへのゲスト出演経験もあるリナ・エスコが起用されるなど、海外ドラマファンなら一度は目にしたことのある俳優たちが主要キャストとして出演しているのだ。
かの有名なテーマ曲が流れるだけで、中二病爆発の海外ドラマ『S.W.A.T.』。とにかくカッコいい作品をご所望の方々に、今もっともおススメしたい海外ドラマである。
『S.W.A.T.』は本日4月3日(水)DVDリリース!
(文・zash)
Photo:『S.W.A.T.』(c) 2017 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios, Inc. All Rights Reserved.