『ホビット』ケイト・ブランシェット&『CHUCK』イヴォンヌ・ストラホフスキー、故郷の豪ドラマで共演

映画『ホビット』シリーズや『ブルージャスミン』のオスカー女優ケイト・ブランシェットが故郷オーストラリアで企画したTVシリーズで、同じく同国出身で『CHUCK/チャック』や『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』などで知られるイヴォンヌ・ストラホフスキーと共演することが明らかになった。米Hollywood Reporterなどが報じている。

【関連記事】イヴォンヌ・ストラホフスキーも出演する『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』とは

全6話のリミテッドシリーズとなる『Stateless(原題)』というタイトルの本作では、イヴォンヌが主演を務め、製作総指揮にも名を連ねているケイトも出演する。現地点では、二人の役どころなどは分かっていない。

本作はもともと、2004年に大きく報道されたコーネリア・ラウに起きた悲劇の実話に基づいていた。コーネリアはドイツ生まれでオーストラリアに移住。彼女は統合失調症を患っており、2004年にシドニーの病院から抜け出すが、ブリスベンの更生施設に収監されてしまう。その後は不法移民として拘置所に入れられ、2005年2月にコーネリアの身元が判明して釈放されたという。

だが脚本は練り直され、オーストラリアの砂漠にある不法移民の拘置所にいる繋がりのない4人の人物を描いたものになるという。郊外にあるカルト集団から逃げている航空会社の乗務員、迫害から逃れるアフガニスタンの難民、先の見えない仕事を免れるオーストラリア人の父親、そして全国的なスキャンダルに巻き込まれた官僚。新たな状況に追い込まれた彼らがお互いに関わるようになり、グループ内で深い感情的接点が生まれてくる。それぞれのキャラクターの衝撃的な物語が交差し、国境保全の決定的な矛盾に苦しむ国のシステムを明らかにしていく。

ケイトは本作への意気込みを次のように語った。「オーストラリアを舞台にしていますが、この4人の面白いキャラクターたちは、どの国でも親近感を持って見てもらえるでしょう。自由への欲望、社会的安定の必要性、政治不信そして個々の人生における多大なインパクトなどは世界共通です」

また、製作総指揮のトニー・エアーズ(『ロスト・ボーイズ』)は、「この作品を製作するにあたり、俳優も製作スタッフも、才能豊かなオーストラリア人を集めました。視聴者は、"国は、個々の人権を守りつつも国境保全作戦をどうやって保てるのか?"という厄介な質問を投げかけるこの作品に引き込まれることでしょう」と述べている。

ケイトやエアーズとともに、ケイトの夫であるアンドリュー・アプトン(『キャロル』)や、リズ・ワッツ(『マグダラのマリア』)らも製作総指揮を務める。メガホンをとるのは、ジョスリン・ムーアハウス(『ピーター・パン』)。脚本は、エリーゼ・マクレディ(『不良探偵ジャック・アイリッシュ』)やベリンダ・チャイコ(『シークレット・シティ』)が手がける。脚本家と監督は、全員女性スタッフになるという。

その他のキャストには、ジェイ・コートニー(『スーサイド・スクワッド』)、アッシャー・ケディー(『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』)、ドミニク・ウェスト(『アフェア 情事の行方』)らが名を連ねている。

オーストラリア以外での放送権は、NBCUniversalが持つ。オーストラリア人が集結する『Stateless』の続報が入り次第、お伝えしていきたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:

ケイト・ブランシェット&イヴォンヌ・ストラホフスキー
(c)JW/Famous
(c)VMJM/FAMOUS