一日まるごと『シャーロック・ホームズの冒険』!20作品を一挙放送

10月14日はアーサー・コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズ短編集第1作が出版された日。それを記念し、AXNミステリーで10月14日(月・祝)朝6:00より、「最も原作に忠実な映像化作品」として名高いジェレミー・ブレット主演の英ITVドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』20作品が一挙放送となる。

ドイルが短編集「シャーロック・ホームズの冒険」を出版したのは1892年10月14日。ホームズの活躍を描いたものとしてはすでに長編2作「緋色の研究」「四つの署名」が発表されていたものの、英雑誌ストランドで1891年7月号から1892年6月号までの1年間に掲載された12篇をまとめたこの短編集によってホームズの物語は多くの人の目に留まり、世界的な人気を博すことになった。そんな記念碑的な日に放送される20作品は以下の通り。

・「踊る人形」(第2話)
ホームズのもとを訪ねたキュービット氏が持ち込んだのは、落書きのような踊る人形の絵。妻エルシーがこれを見て怯えるので理由を探ってほしいという。ホームズは絵に隠された意味を解き明かすが、悲劇が起きてしまい...。

・「海軍条約事件」(第3話)
ワトソンの旧友であり現在は外務省の書記官を務めるパーシイは、伯父である外相から預かっていた秘密条約を何者かに盗まれてしまう。ホームズは犯人の犯行時の大胆な行動に注目する。

・「美しき自転車乗り」(第4話)
消息不明だった伯父を知る二人の男、カラザースとウッドレーと知り合った若き女性バイオレット。彼女はカラザースの娘の家庭教師となるが、彼の館から駅までの道のりを自転車で通る際に不審な男がつけてくることに気づく。

・「ギリシャ語通訳」(第9話)
ホームズの兄マイクロフトが初登場。彼の紹介で、ホームズはギリシャ語通訳のメラスが体験した不審な出来事を調査することに。

・「ノーウッドの建築業者」(第10話)
材木置場で火事が起きた後、焼死体が見つかる。現場の状況から被害者は建築業者オールデーカーと断定され、彼の財産相続人で火事の直前に被害者を訪ねていた弁護士マクファーレンが逮捕された。ホームズはマクファーレンに助けを求められるが、状況はかなり不利で...。

・「入院患者」(第11話)
若き医師トレヴェリアンと組んで始めた医院が成功したブレッシントン。彼はある日を境に何かに脅えるようになってホームズに助けを求めるが、ホームズは相手が隠し事をしているとして相談に乗ろうとしない。

・「最後の事件」(第13話)
"犯罪界のナポレオン"こと犯罪組織の黒幕モリアーティ教授の計画を阻止したことから、教授自身に「君を破滅させる」と宣言されるホームズ。組織壊滅のために尽力したホームズはロンドンを脱出するが、教授が執拗に追跡してくる。

・「空き家の怪事件」(第14話)
ホームズがライヘンバッハの滝で消息を絶ってから3年。密室で射殺された貴族の検死結果を法廷で証言し終えたワトソンが帰宅すると、目の前に姿を現したのはホームズだった。

・「ボヘミアの醜聞」(第1話)
婚約発表を控えるボヘミア国王に、一緒に写った写真をネタに脅す元恋人のアイリーンから写真を取り戻すよう依頼されたホームズ。写真の在りかを探るためにある罠を張るが、思いがけない展開がホームズを待ち受けていた。

・「赤髪連盟」(第12話)
赤毛の質屋ウィルスンは新聞広告に掲載された「赤髪連盟」に応募し、百科事典を書き写すだけで多額の報酬が手に入る仕事を得る。だが2ヵ月後に突然連盟は解散してしまい...。

・「ボスコム渓谷の惨劇」(第30話)
ボスコム渓谷でマッカーシーが殺され息子のジェイムズが逮捕された。ジェイムズの幼なじみのアリスに依頼されたホームズは、息子の証言や現場に残った痕跡から謎を見事に解き明かす。

・「もう一つの顔」(第19話)
妻子とともに平和な暮らしを送っていたネビルが突然姿を消した。ロンドンの裏街で妻に目撃された後、忽然と消えてしまった彼の代わりに部屋にいたのは物乞いの男ブーンだけ。夫人に依頼されたホームズは、意外な真相にたどり着く。

・「青い紅玉」(第7話)
クリスマス間近のある朝、ホームズのもとに落とし物のガチョウと帽子が持ち込まれる。そのガチョウの胃袋から、数日前に伯爵夫人がホテルで盗まれた青い紅玉が見つかり...。

・「まだらの紐」(第6話)
早朝のベイカー街を訪ねてきたヘレン・ストーナーは、ひどく怯えていた。数年前に変死した姉は死ぬ間際に「まだらの紐」と言い残していたが、ヘレンは自分も同じ運命をたどるのではないかと考えて助けを求める。

・「未婚の貴族」(第35話)
名門貴族のサイモン伯がアメリカ女性ヘンリエッタと結婚することになったが、式当日に花嫁が消えてしまう。ホームズがサイモン伯からの依頼で捜査するうち、依頼人の謎に満ちた結婚歴と複雑な人間関係が浮かび上がっていく。

・「ぶなの木屋敷の怪」(第8話)
家庭教師のバイオレット・ハンターは職業紹介所で出会ったルーキャッスルという男から、破格の給料の代わりに、髪を短く切ったり特定の服を着るようリクエストされる。この不審なオファーを心配した彼女はホームズに相談した上で働き始めるが...。

・「プライオリ・スクール」(第15話)
ホールダネス公爵の幼い後継者、サルタイア卿が寄宿学校のプライオリ・スクールから失踪した。彼と一緒にドイツ人教師も姿を消したことから教師による誘拐事件かと思われたが、事件は思わぬ様相を呈していく。

・「第二の血痕」(第16話)
公表されると重大な事態になりかねない手紙が外相の自宅から紛失し、首相と外相はホームズに内密で調査を依頼する。ホームズがこの件に関わりそうな容疑者をリストアップすると、そのうち一人は手紙が消えたことが判明する直前に不審な死を遂げていた。

・「マスグレーブ家の儀式書」(第17話)
大学時代の友人で名家出身のマスグレーブの邸宅にワトソンとともに招待されたホームズ。館には利発なことで知られる執事ブランドンがいたが、ホームズの滞在中に失踪。その謎を調べるうち、ホームズはマスグレーブ家に代々伝わる儀式書に手がかりがあると推測する。

・「修道院屋敷」(第18話)
修道院屋敷と呼ばれる館の主人ユースタスが殺された。夫の死体のそばで椅子に縛られていた夫人が、自分たちを襲ったのは地方一帯を荒らす泥棒親子だと証言するが、ホームズは現場の状況から矛盾に気づく。

短編を中心に、一部長編も交えた今回の一挙放送。短編集「シャーロック・ホームズの冒険」の収録作品も多く含んでいるので、原作と見比べてみるのも一興かもしれない。(海外ドラマNAVI)

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『シャーロック・ホームズの冒険』
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