6年前に放送された『ドクター・フー』の50周年記念エピソードにまつわる舞台裏とは?

1963年に放送開始されたイギリスの長寿SFドラマシリーズ『ドクター・フー』は2013年に50周年を迎え、それを記念して『ドクター・フー ニュー・ジェネレーション ドクターの日』と題された特別エピソードが放送された。その特別番組では、当初9代目ドクターだったクリストファー・エクルストン(『LEFTOVERS/残された世界』)が出演するはずだったが、彼の出演が実現せずに内容が変更されていたことが明らかとなった。米Comicbook.comが報じている。

『ドクター・フー ニュー・ジェネレーション ドクターの日』で製作総指揮・脚本を手掛けたスティーヴン・モファットが、もともと9代目ドクターのクリストファーをウォー・ドクターとして登場させるつもりだったと明かし、その事実をクリストファーも認めているという。

体が再生したばかりの9代目ドクターが宇宙を守る古代の武器"モメント"を使うかどうか悩み、コンパニオンのローズ・タイラーと出会う前に、10代目ドクター(デヴィッド・テナント)や他のドクターと接触するプロットが脚本の草稿で書かれていたそうだ。

しかし、最終的にクリストファーが特別番組に出演しないことになったため、英ファンタジードラマ『魔術師マーリン』や、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』などで知られるベテラン俳優ジョン・ハートがウォー・ドクターとしてカムバックすることになったとのこと。

シーズン7第14話で初登場したジョン演じるウォー・ドクターは、8代目ドクターがタイムウォーを阻止する為に再生した戦士で、タイムウォーの終盤でモメントを利用し、遠い惑星に住む種族タイムロードと地球外生命体の1種であるダーレクを惑星ギャリフレイごと破壊し尽くしたことを後悔していた。しかしウォー・ドクターは、特別番組『ドクターの日』で10代目ドクターと11代目ドクター(マット・スミス)と協力して過去を書き換え、ギャリフレイを破壊せずに封印する展開となっていた。

今となってはジョンがいない『ドクターの日』は考えられないが、クリストファーが出演する50周年特別番組を見たかったというファンもいるようだ。

現在も『ドクター・フー』は長寿記録を更新中で、13代目には初となる女性ドクターが誕生。英ドラマ『ブロードチャーチ ~殺意の町~』や、Netflixの『ブラック・ミラー』などに出演しているジョディ・ウィッテカーがキャスティングされて大きな話題を呼んでいた。(海外ドラマNAVI)

Photo: 『ドクター・フー ニュー・ジェネレーション ドクターの日』(マット・スミス、デヴィッド・テナント、ジョン・ハート)© 2013 BBC/BBC Worldwide