今年は「Apple TV+」や「Disney+」など新たな動画配信サービスを誕生し、各局独自の作品を製作し作品の数は増幅。2020年もその波は衰えず、ますます激化。日本でも配信サービスが充実し始め、今年は昨年以上に日本上陸する作品が多かった印象だ。そんな2019年で海外ドラマNAVIライター&編集部員が本当に面白かった作品をピックアップ! 年末年始に見始めるドラマの候補にしてみてください。
【前編】に引き続き、全20作品のうち10作品をご紹介。
ライターNamiが選んだのは…
女版『TRUE DETECTIVE』とも言える実録事件ドラマ『アンビリーバブル たった1つの真実』
2017年、大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ・性的暴行疑惑がハリウッドを揺るがし、そこから世界的に「#MeTooムーブメント」が広がっていったと言っても過言ではない。世界中で性暴力に苦しむ女性が次々に声を上げるなか、ぜひ注目したいドラマ作品がNetflix製作による『アンビリーバブル たった1つの真実』だ。
8話構成となるミニシリーズは、アメリカで実際に起きた連続婦女暴行事件を下敷きにした実録ドラマ。18歳の少女マリーがレイプ被害を訴えるも、警察や養母から事件を信じてもらえずに証言を撤回。マリーは事件をでっち上げたと非難されてしまうが、他の地域で類似したレイプ事件が多発し、ある偶然をきっかけにタッグを組むことになった女刑事二人が執念で事件の真相に迫る―。
レイプやセクハラの被害を訴えても警察や周囲に信じてもらえなかったり、問題をうやむやにされてしまった…という女性は、世界中に数え切れないほどいるのではないだろうか。そういった非常に扱いに慎重を要する題材に深く切り込んだ本作は、重厚な社会派サスペンスと心に訴えるヒューマンドラマで見事に構成されている。ドラマとして見応えがあるだけでなく、作品から伝わってくるメッセージがズッシリと心に響き、女性権利問題やMeTooムーブメントに興味がないという人にもぜひ観てほしい傑作だ。
本シリーズは、2019年に最も視聴されたNetflixのオリジナル番組で第7位にランクインしており、そのクオリティの高さと視聴者の注目度を証明していると言えるのではないだろうか。
女刑事を演じるトニ・コレット(『リトル・ミス・サンシャイン』)とメリット・ウェヴァー(『マリッジ・ストーリー』)の演技も文句のつけようがなく、まさに『TRUE DETECTIVE』に匹敵する女刑事ドラマだ。
配信局:Netflix
『アンビリーバブル たった1つの真実』作品詳細ページはこちら
『デスパレートな妻たち』が『ブレイキング・バッド』と出会ってしまった『グッドガールズ:崖っぷちの女たち』
基本的に筆者は地上波局のドラマを避けがちで、米HBOなどのケーブル局やNetflixをはじめとする配信サービスのドラマばかり観てしまうのだが、珍しくそのケースに当てはまらなかったのが、米NBCの犯罪コメディドラマ『グッドガールズ:崖っぷちの女たち』だ。
最初、『デスパレートな妻たち』を彷彿とさせつつも、そこはかとなく漂うB級感覚な邦題のせいで手を出せずにいたのだが、ひょうなことがきっかけで第1話を視聴したら、気がつくとシーズン1をイッキ見し終わっていた…という状態に!
前置きが長くなってしまったが、本シリーズは”『デスパレートな妻たち』が『ブレイキング・バッド』に出会ったドラマ”だと説明するのが一番手っ取り早いかと思う。主人公ベスと妹のアニー、二人の親友であるルビーが経済的に窮地に陥り、アニーが勤めるスーパーマーケットを強盗する計画を実行するも、実は店にあったのはギャングの金だった。その結果、図らずも次から次へと3人が犯罪に手を染めざるを得なくなる…という負のスパイラルが、ブラックユーモアを絡めながらテンポよく描かれる。
エミー賞を総ナメにした『ブレイキング・バッド』のレベルを期待してはいけないが、コテコテの犯罪物やハードボイルドタッチはドラマは敬遠しがちだけど、そういったトーンの作品もたまには楽しみたいという人に、『グッドガールズ:崖っぷちの女たち』はまさに打ってつけ!
ハラハラ・ドキドキしながら爆笑できる本シリーズは、犯罪ドラマデビューしたい海外ドラマファンの入門編的に鑑賞できる作品としておススメできる1本だ。
配信局:Netflix
『グッドガールズ:崖っぷちの女たち』作品詳細ページはこちら
ライター豹坂@櫻井宏充が選んだのは…
刑事ドラマのハリウッド・スターが名探偵気取りで事件現場は大混乱!? 『セレブ探偵カーター』
主人公ハーリー・カーターは人気刑事ドラマに出演しているハリウッド・スター。しかし、人々が見ている前で妻の浮気相手を殴ってしまうというスキャンダルを起こし、芸能界から干されてしまうことに。仕方なく故郷のカナダに戻ったハーリーは幼なじみだった刑事サムと再会。そんな時、ハーリーの親代わりだったコウジに殺人の容疑がかかってしまう。ハーリーは刑事ドラマの出演経験と知識を活かして事件を解決しようと、もう一人の幼なじみデイヴを巻き込んで事件の捜査に参加するのだが…。
優秀な刑事気取りのハリウッド・セレブが現実ではまったく役に立たず、逆にサムたちが振り回されてしまうというユーモア・ミステリー作品。女性刑事と特殊な知識や立場の一般人コンビが事件に挑むという点で『キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き』や『メンタリスト』が好きな方や、全体的なユーモア・ミステリー感は『名探偵モンク』や『サイク/名探偵はサイキック?』が好きな方なら楽しめること間違いなし。
ユーモア・ミステリーの装いではあるものの、事件内容は本格的なミステリーで、さらにハートウォーミングな展開もあるなど、ドラマとしても非常に楽しめる作品だ。
カルト的人気のSFコメディドラマ最新シリーズがついに日本語版で登場!『宇宙船レッド・ドワーフ号』シリーズ11&12
宇宙船レッド・ドワーフ号の中で事故が発生し、300万年後の宇宙で人類唯一の生き残りとなってしまった船員のリスターが、ホログラムのリマー、猫から人間に進化したキャット、不時着船から救助したアンドロイドのクライテンたちと地球を目指す…はずが、宇宙をさまよいながら珍道中を繰り広げる爆笑SFコメディ。
1998年からのNHK放送でカルト的人気を博し、2015年には続編となるシリーズ9&10の日本語版がリリース、そして2019年7月に待望の最新シリーズ11&12の日本語版がリリースされた。最新シリーズも、おバカな4人組によるSFマインドあふれるストーリーと圧倒的バカバカしさにブラックなユーモアは健在で、堀内賢雄、江原正士、山寺宏一、岩崎ひろしたち実力派の豪華声優陣による吹替版も最高のクオリティとなっている。加えて、今回のシリーズは懐かしのキャラクターや過去エピソードをセルフオマージュしたシーンが盛りだくさんとファンを喜ばせる要素も満載。
SFコメディの決定版として今なお色褪せない面白さを持つ今作は昔からのファンはもちろんのこと、1話完結のシットコムということで、どのエピソードからでも楽しめるため、今まで見たことがないという人にもオススメのドラマとなっている。
ライター坂田正樹が選んだのは…
1980年代を舞台に愛と超能力で”裏側の世界”と死闘する『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
久々に禁断症状が出るくらい強烈な磁力を持ったSFホラーに出会った。とにかく「次が観たい!」と、はやる気持ちを抑えられず、完全にNetflixさんの甘い罠にハマってしまったのだ(笑)
わかりやすく言えばこのドラマ、映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(眼鏡少年リッチー役のフィン・ヴォルフハルト主演!)の世界観をベースに、『炎の少女チャーリー』的な謎のサイキック少女が周囲を惑わし、『トレマーズ』のような得体の知れない肉食モンスターが大暴れ! そして、その背後で超能力実験を進める国家の陰謀が暗躍する…という、まさに80年代SFホラー全乗せのスペシャル・エンタテインメント。
きっかけは、仲良し4人組の一人、少年ウィルの謎の失踪事件。怪奇現象に襲われたウィノナ・ライダー演じる母親ジョイスは、「息子はアップサイドダウン(現実の裏側の世界)に閉じ込められている!」と訴え始めるが、周囲は当然「頭のおかしい人」として奇異の目で見るようになる。『ハリー・ポッター』のホグワーツではないが、”裏側の世界”とは一体なんなのか? そこには肉を捕食する謎のモンスターが生息し、やがて現実との境目を乗り越えて人間に襲いかかるという脅威の存在となる。
国の研究所から脱走した丸刈りサイキック少女”イレブン”の行動にも目が離せない。彼女はなぜ隔離されていたのか? なぜ、逃げなければならなかったのか? なぜ、国は彼女の超能力に固執するのか? …ハテナだらけの物語がめくるめく中、全ての「なに?」「なぜ?」が1点に吸い寄せられ、気がつけば視聴者は、『ストレンジャー・シングス』の虜になっているはずだ。
配信局:Netflix
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アントマン俳優ポール・ラッドの新境地!笑いながら生き様を考える『僕と生きる人生』
いきなり紙オムツをした中年男が、とんでもないところから出てきたら? 冒頭から「これは絶対に面白い!」と思わせるアイデア満載、笑い満載、そしてちょっぴり文明批判も盛り込んだ大傑作が生まれた。
実は映画『アントマン』シリーズで来日したポール・ラッドに2度インタビューしたことがあるが、素顔はとっても真面目なのに、やるときはとことんやる姿に「ザ・プロフェッショナル」を感じていたので、思わず「さすが!」と叫んでしまった。紙オムツで走り回る中年男、一体このドラマ、なにが始まるのか? もう、期待以外何もない状態で全8話(1話20~30分と超お手頃!)イッキに見終わると、なぜか万歳三唱したくなるほど幸せな気分にさせられた。
ポール演じる主人公マイルズは、怪しいスパで奇妙な施術を受けたことから、なんと自分より優れた”自分”が現れ、不思議な共同生活を強いられる。いわゆるヨレヨレのマイルズと、イケイケのマイルズ、二人が個性を使い分け、人生を上々にコントロールしていこう、というワケだが、1人2役を務めるポールの芸達者ぶりには驚愕する。マジでクソ野暮ったいマイルズが、立ち居振る舞いやクールな表情でイケメンのマイルズに早変わりする様は、まさにエミー賞必至の名人芸!
やがて二人は、妻のケイトを争うライバル関係になっていくが、果たしてどちらに軍配が? 愛情も思い出も全て平等に持っている。だとすれば、妻は当然、シャキッとしたマイルズを選んでもおかしくないのだが…愛よりも、思い出よりも、もっと大切なものがあるとしたら?
二人のマイルズのドタバタ劇に抱腹絶倒しながらも、最後は人間の原点、夫婦の在り方、そして愛の本質を考えさせてくれる本ドラマは、筆者にとって今年ベスト1と言ってもいいだろう。
配信局:Netflix
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編集部emyが選んだのは…
33年の歴史の幕…ファミリードラマの礎
1990年代に日本でも大人気を博したシットコムの『フルハウス』。そしてその30年後を描くのが『フラーハウス』。2019年こんなにもハマるとは…。筆者の普段は、『クリミナル・マインド』や『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』など犯罪捜査ドラマをメインに見ており、シットコムはあまり見ない方であった。だがそんな作品を見続けると気持ちが滅入る時もあり、気分転換として気楽に見れる作品を欲していた時に出会ったのが『フルハウス』(8シーズン)であり、今更ながらにハマっていまいイッキ見して今は『フラーハウス』の最終シーズンとなるシーズン5の後半を待ち望むところ。
両作品の見どころの一つは何と言っても子どもたちの成長だろう。『フルハウス』ではオルセン姉妹が演じた三女ミシェル、『フラーハウス』だとD.J.の三男トミーの成長は著しい。シーズン1当初のトミーはジェシーおいたん(ジョン・ステイモス)にエルヴィス・プレスリーの格好をさせられるがままだったが、シーズン5ではおじいちゃんとなるダニー(ボブ・サゲット)に駆け寄る姿にほのぼの…。話し方は変わらないが次男マックスの姿にもびっくり…。Netflixで配信されている作品だとオープニングを飛ばしがちだが、カーリー・レイ・ジェプセンが歌うテーマソング「Everywhere You Look」に合わせ、キャストたちの歴史が並ぶ。
また12月にスタートしたシーズン5では、これまで登場していなかった屋根裏部屋が姿を見せる! “8年分のホームビデオ”を見たというマックスも含め、子どもたちはその存在を知らなかったことにまた驚き! そしてその屋根裏部屋には、ミシェルの自転車やリグビー人形など『フルハウス』のキーアイテムが登場しフラッシュバックする。探してみるのも楽しみの一つだ。そして何より、前半の最終話である第9話には感慨深い…。ストーリーもそうなのだが、続編の本作には一度もミシェルは登場していない中でのダニーのあの言葉…(笑)
笑いたい時、そしてハッピーになりたい時に『フルハウス』『フラーハウス』をおすすめしたい。
配信局:Netflix
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配信サービスの作品だからこそ描けるDCドラマ
本作の主人公は、バットマンの相棒だった初代ロビンことディック・グレイソン。演じているブレントン・スウェイツが、またカッコいい。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』ではヘンリー・ターナーを演じた彼だ。さて、ディックは故郷ゴッサムを離れ、デトロイトで刑事として新たな生活を送っていたが、少女レイチェルとの出会いで一辺する。彼女は悪夢や幻影に苛まれ、特殊能力を持っていたことから狙われていた。そして、ディックはレイチェルを守るため、彼女に一目惚れをした少年ガーと、記憶喪失のコリーと同盟を組むことを決意。チーム”タイタンズ”が誕生するのだ。
近年のDCドラマには、バットマン誕生前のゴッサム・シティを描く米FOXで放送されていた『GOTHAM/ゴッサム』と、『ARROW/アロー』や『THE FLASH/フラッシュ』他、米CWで放送されている作品から成る”アローバース”と呼ばれる世界観を共有した作品がある。これらの作品は地上波番組であり、刺激的な表現を避けている。だが本作は、DCコミックスが立ち上げた動画配信サービス「DC Universe」のオリジナル作品であることから、規制はかからない。よって、アクションシーンとなれば、血みどろな戦いが繰り広げられ、正直、目を背けたくなるシーンがあるがまた違ったテイストの作品だ。
また、本作の特徴の一つとしてストーリー構成があるのではないだろうか。筆者はあまり前情報を入れずに見たため、第2話の冒頭でさっそく、第1話に登場しなかったキャラクターがメインに描かれていたことから、「えっ、誰? 第1話でなにか見逃した?」と思ったのが率直だ。他のエピソードでは過去から描かれることもあり、この時点ではついていけるのかと懸念が生じた。だが、いい意味で予測できない。過去・現在(+○○)が入り交じり、それぞれを回収していく。そして、それらすべてが繋がった時、強大な敵が…。次に何が起きるのだろうかと気になり、いつの間にかシーズン1全11話をイッキ見していた。本作の登場人物は、それぞれが未熟であり、ディックもコロコロと考えが変わることがある(ツッコミたくなるほどに)。今後の彼らの成長を見られるのもシリーズ作品の醍醐味だろう。
そして、一つ感動したことがあった。シーズン1の第4話でDC Universeの『Doom Patrol(原題)』のキャラクターが登場するのだが、そのうちの一人全身を包帯で覆い、サングラスをかけているネガティブマン役で『ホワイトカラー』のマット・ボマーが声を務めている。それが日本語吹替版だとなんと、同作でマット扮するニール・キャフリーの声を担当していた高橋広樹が演じているのだ。
年明け1月10日(金)にはシーズン2も始まり、シーズン3の製作も決定している本作から目が離せない。
配信局:Netflix
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ライターのシャーロッキアン見習いが選んだのは…
これぞ群像劇の医療ドラマ!『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』
『ER 緊急救命室』以降の医療ドラマは基本的に抑えてきた自分にとって今年お気に入りの一本。アメリカ最古、ニューヨークで唯一の公立病院を舞台にしているため、医療もので個人的に蛇足と感じがちな医療費や予算の問題が(ほとんど)出てこないし、何よりも医療ものの好きなポイントである群像劇として魅力的にできている。
キャストは主演のライアン・エッゴールド(『ブラックリスト』)以外は名の知られていない俳優が大半だが、それぞれの役柄に非常にハマっていて、キャラクターと物語をより魅力的にしている。中でも個人的イチオシは、インド系の脳神経内科医カプール。患者に「自分のめまいを説明してほしい」などと一瞬なぜ?と思うような質問をするものの、詳しい症状を聞くとすぐさま正しい診断を下せる腕の持ち主。演じるアヌパム・カーは『世界にひとつのプレイブック』でも医師(こちらでは精神科)に扮している。
患者たちの症状も奇をてらうよりもリアリティを重視し、患者の家族を含めて人間ドラマとして丁寧に描いている。全米で最初の3話が放送された後にシーズン1のフルシーズン化が決定したというのも納得のクオリティで、第1話のラストで語られるある秘密をシーズン全体でそこまで長く引っ張らないところも好印象。
放送局:WOWOWプライム
『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』作品詳細ページはこちら
ベルギー人探偵の決定版『名探偵ポワロ』
ベルギー人の名探偵エルキュール・ポワロを題材にして近年ケネス・ブラナー主演の映画やジョン・マルコヴィッチ主演のドラマも作られているが、やはりポワロといえば本作が一番! 主演のデヴィッド・スーシェの成り切りぶりはとにかく凄い! 映画『エグゼクティブ・デシジョン』の中東テロリスト役と同じ俳優が演じているとは思えない外見もさることながら、洒落者がゆえに田舎道でもエナメル靴を履いてちょこちょこ歩くスタイルのような独特のポワロの動き方は彼が原作からイメージを得て作り上げたものだ。デヴィッドが披露する訛りのある英語はもちろん、熊倉一雄による日本語吹替版も独自のポワロ像を形成しており、字幕版・吹替版のどちらもオススメ。
そんなポワロのほか、ちょっとおとぼけなパートナーのヘイスティングス、ポアロのもう一人のパートナーとも言えるジャップ警部、秘書だけでなく調査員としても優秀なミス・レモンといった主要キャラクターが作る温かい雰囲気と、ゲスト俳優の巧みな演技、アガサ・クリスティーの原作をうまく映像化したスタッフ陣の尽力が見事に融合。同じITV作品の『シャーロック・ホームズの冒険』と並び、人気小説の素晴らしいドラマ化と言えるだろう。長編が中心だが、短編にも傑作が多いのでぜひ全話楽しんでほしい。特に短編「二重の罪」にあるジャップ警部のスピーチは必見!
配信局:U-NEXT
製作総指揮:ニック・エリオット(『華麗な刑事デンプシー&メイクピース)ほか
出演:デヴィッド・スーシェ(『プレス 事件と欲望の現場』)、ヒュー・フレイザー(『101』)、フィリップ・ジャクソン(『ブラス!』)、ポーリン・モラン(『ヴェルサイユの宮廷庭師』)ほか
(※放送&配信情報は、12月27日時点の情報となります)