『ゲーム・オブ・スローンズ』前日譚がキャンセルになった理由とは?その他スピンオフの現状も判明

米HBOの大ヒット大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』から複数のスピンオフが企画されたことは以前お伝えした通り。その現状について、番組編成部門の代表であるケイシー・ブロイズがTCAのプレスツアーで米Deadlineに説明した。

まず、2019年10月にシリーズ化が決定した、原作者ジョージ・R・R・マーティンによる「炎と血」を題材にして『GOT』より300年前のターガリエン一族の歴史を描く『House of the Dragon(原題)』については、「2022年内に放送を始められると思います。まだ脚本を書き始めたばかりです」とのこと。「間違いなく、スケールが大きく複雑な作品になるでしょう」と話しており、キャスティングについては明らかにしていない。同作のショーランナーを務めるのは、オリジナルでメガホンを取ったミゲル・サポチニクと、脚色も担当するライアン・J・コンダル(『COLONY/コロニー』)。

『GOT』のスピンオフとしては『House of the Dragon』以外に3本の企画が残っているが、そちらはしばらく動く予定はないようだ。ブロイズは「今のところ、『House of the Dragon』を放送することが最優先事項です。他に進行中のものはありません。いくつか話はありますが、今すぐ企画が動くものではないのです。我々は『House of the Dragon』に集中しています」とした。

ブロイズはまた、『House of the Dragon』よりも先に製作が進められたものの、結局シリーズ化が頓挫したナオミ・ワッツ(『マルホランド・ドライブ』『ジプシー』)を主演にした前日譚についても言及。彼によれば、ジェーン・ゴールドマン(『キングスマン』『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』)が脚本を担当したこの企画は『GOT』から8000年前の世界を舞台としていたため創造の余地があまりにも大きい挑戦的な企画だった一方、原作をある程度参考にできる『House of the Dragon』は道筋を立てやすかったという。

「ジェーンは素晴らしい仕事をしていたと思います。大きな挑戦でしたが、私が指摘したり口出しするようなことは何もありませんでした。ただ、うまくいかない問題があり、そこを固めることができませんでした。私たちは、"『GOT』の観点から、『GOT』の後にも物語を作れるか"と考え、複数の企画を立ち上げました。1本のパイロットを作り、成功させられればとても幸運なことですが、ご存知のようにそれを実現させるためには多くの努力と正しい判断が必要です。これも同じことです」(海外ドラマNAVI)

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『ゲーム・オブ・スローンズ』
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