『スター・ウォーズ』とはここが違う!『スタートレック:ピカード』が格別に進歩しているわけ

『新スター・トレック』のジャン・リュック・ピカード艦長のその後を描くスピンオフドラマ『スタートレック:ピカード』。米国ではシーズン1の配信前にシーズン2の制作が決定し、日本でも1月24日(金)よりAmazon Prime Videoで配信が始まった超話題作だが、そんな本作に出演しているキャストが、本作が「格別に進歩している」点について語っている。米Hollywood Reporterが報じた。

『スタートレック:ピカード』は、TV映画『新スター・トレック』シリーズの最終章『ネメシス/S.T.X』の20年後が舞台となり、演じる俳優と同様に歳を重ねたキャラクターたちのその後を描くシリーズ。

スピンオフドラマでダージとソージの一人二役を演じるイサ・ブリオネスが、第7回米メイク&ヘアスタイリスト組合賞に姿を見せてインタビューに応え、アジア系アメリカ人を代表してシリーズに出演できることを誇りに思うと語った。



イサは英ロンドン生まれだが、幼少期に米国に移住。両親共に俳優で、フィリピン出身の父ジョン・ジョン・ブリオネス(『アメリカン・ホラー・ストーリー:黙示録』)は母親のミーガン(『General Hospital(原題)』)とミュージカル「ミス・サイゴン」のドイツ公演で出会ったという。イサと父ジョン・ジョンは『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』で劇中でも父と娘役で親娘共演を果たしている。

「私はフィリピン人とスウェーデン人、アイルランド人の血が混じているから、私にとってエキサイティングだと感じる大きな点は、アジア系アメリカ人のコミュニティが躍進していることね。『スター・トレック』シリーズに出演している私が、いかにアジア系コミュニティと繋がっているか、どれほどコミュニティがスクリーンにアジア系俳優が登場することを重んじているかを、皆さんに見てもらえるのはとても嬉しいこと。それほど格別に進歩している番組だから」と述べていた。

このイサのコメントは、映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』にアジア系キャストが少なく、唯一登場したベトナム系アメリカ人でレジスタンスの整備士ローズを演じたケリー・マリー・トランの登場時間が2分にも満たなかったと報じられた後に発せられ、その点についても触れている。

「それは考えなくてはいけない点よね。だって、私たちは未来の物語を伝えるわけで、‟ねえ。未来でも状況は変わらない。今の世界で目にするものが、2339年でも変わらないなんておかしいわ"って伝えなくちゃ。私たちはここにいて、みんなが存在を主張するに値する。アジア系俳優が躍進していることを光栄に感じているし、その状況を前進させ続けないとね」とも付け加えていた。

これまで、新旧の映画『スター・トレック』シリーズでは、日系3世のジョージ・タケイと韓国出身のジョン・チョーが主要キャラクターで宇宙船エンタープライズの操舵手ヒカル・スールー役で出演している。

これからますますアジア系俳優の活躍が期待できそうな『スタートレック:ピカード』シーズン1は、本国アメリカでは米配信サービスCBS All Accessにて配信中。日本ではAmazon Prime Videoで配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『スタートレック:ピカード』出演キャスト(パトリック・スチュアートのTwitterより)