大人気サバイバル・パニックドラマ『ウォーキング・デッド』でミショーン役のダナイ・グリラが、シーズン10をもって去ることは以前お伝えした通り。そしてこの度、ついに彼女が降板したことで本作やフランチャイズ作品が今後どうなるかについて、製作スタッフが語っている。米Hollywood Reporterが報じた(※本記事は、シーズン10第13話「選択」までのネタばれを含むのでご注意ください)。
シーズン3で初登場し、リックたちと行動をともにするうち、いつしか彼と愛し合うようになったミショーン。彼の息子のカールとも親しくしていたため、カールがシーズン8で命を落とした際には失意のどん底に落ちていた。そしてシーズン9では、愛するリックが突然姿を消していた。そんなミショーンは先日放送されたシーズン10第13話「選択」で、消息不明だったリックに関する手掛かりをつかみ、彼を探すために旅立っている。
リックと同じように生きたまま去ることになったミショーンについて、製作総指揮のスコット・M・ギンプルとショーランナーのアンジェラ・カンがコメント。「本作ではどのキャラクターも常に死と隣り合わせにあるの。ただ、ミショーンは素晴らしいキャラクターだから、語るべき物語がもっとあるように感じた。映画の世界にミショーンを行かせるというアイディアにはみんながワクワクしたわ。リック役のアンドリュー(・リンカーン)とドラマからの降板劇について話し合った時のように、ダナイもスコットとともにどのようにすべきかを相談したの」とカンは語る。
「ミショーンにはこれまで何度か、どんな選択をするかで本人はもちろん、他の人たちの運命も一変させるような鍵となる瞬間があった。そういう瞬間こそが私たちが作るのが楽しい部分であり、ファンを惹きつけるの。それを別の世界で描けたら面白いと思ったのよ」とカンが説明するように、今後ミショーンはリック役のアンドリューとともに3部作の映画版に出演することになるようだ。「そう期待してくれていいよ」と話したギンプルは、「ミショーンがメインの物語もあるかもしれない。その作品は、現在ドラマで描いているストーリーと関連した内容になるだろう。ミショーンがドラマ版から去ることで、全く新たな物語が始まるんだ」と続けている。
その「全く新しい物語」にはいくつか選択肢があるようだ。「映画についてはもちろん計画を立てているが、その計画を覆すような野望も抱いている。個人的にリックとミショーンが一緒にいるのが好きだが、ミショーンが単独でリーダーを務めるのも好きなんだ。図らずも描くべき物語がたくさんあり、やりたいこともある。今のところ、長編映画を計画しているよ」とギンプル。
一方で本家も、ミショーンが抜けた影響を大きく受けるようだ。「シーズン10の残り数話で、みんなはミショーンが去ったことに喪失感を覚えるけれど、やるべきことをやろうとする。なぜなら、彼女からそう学んだから。そして残されたジュディスたちは、ミショーンの精神を受け継いでいく。そうやって登場人物たちの心情を掘り下げていくわ」とカンが今後について説明してくれた。
新型コロナウイルスの影響で撮影が中断している『ウォーキング・デッド』フランチャイズ。普段であれば5月頃から撮影が始まるはずのシーズン11は、現在脚本家チームがリモートワークを行っているため3週間ほど遅れが出ているが、『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シーズン6の脚本はあらかた完成しているそうだ。ただし、本家のシーズン10最終回は撮影中断を受けて放送延期となることが決まっている。
本家に関して、「(12シーズン以内で終えるという)計画はない」と語ったギンプル。現在は自宅にいるファンたちを励ますためにいろいろアイディアを練っているところで、「近いうちに新しいニュースを届けられると思う」と予告している。ミショーンが退場したとはいえ、それを機に映画版も含めてさらに拡大していくと思われる『ウォーキング・デッド』フランチャイズ。今後の動向を楽しみにしたい。(海外ドラマNAVI)
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『ウォーキング・デッド』
(C) Eliza Morse/AMC