大人気サバイバル・パニックドラマ『ウォーキング・デッド』のグレン役で知られる韓国出身の俳優スティーヴン・ユァンが、企画を優先的に見ることができるファーストルック契約を米Amazonと結んだことが明らかになった。米Hollywood Reporterが報じている。
今回の契約に関する金額や期間などの詳細は不明だが、スティーヴンはAmazonでドラマシリーズを製作するという。今回の報道を受けて、本人が以下のようなコメントを発表した。
「様々なストーリーをお見せする機会をいただくというこの特権に、とても感謝しております。類稀な才能に溢れる人々とともに、素晴らしいAmazonという企業と契約でき、非常に光栄です。私たちを繋ぐ物語を演じる皆の声をコラボレーションすることを楽しみにしております」
スティーヴンはAmazonで『Invincible(原題)』というアニメシリーズでマーク・グレイソン役の声優を務めている。この作品は、『ウォーキング・デッド』の原作・製作総指揮で知られるロバート・カークマンのコミックスが原作。アニメ版とはいえ、ここでもカークマンとスティーヴンはタッグを組んでいる。
2018年2月に完結したばかりの原作では、平凡なティーンエイジャーだったマーク・グレイソンが17歳の誕生日を迎えた後に独自の能力に目覚め、地球上で最強のスーパーヒーローだった父親から指導を受けることになる――というストーリーが描かれている。各話1時間で8話構成のアニメ版声優陣には、マーク・ハミル(『スター・ウォーズ』)、サンドラ・オー(『グレイズ・アナトミー』)、J・K・シモンズ(『カウンターパート/暗躍する分身』)、セス・ローゲン(『ネイバーズ』)、ジリアン・ジェイコブス(『LOVE ラブ』)、アンドリュー・ラネルズ(『GIRLS/ガールズ』)、ザジー・ビーツ(『ジョーカー』)、ウォルトン・ゴギンズ(『アントマン&ワスプ』)をはじめとする実力派俳優たちが名を連ねている。
スティーヴンは『ウォーキング・デッド』出演の後、米CBSの配信サービス、CBS All Accessでリバイバル版の製作が決まったSFオムニバスドラマシリーズ『トワイライト・ゾーン』や、Netflixアニメ『ヴォルトロン』『ストレッチ・アームストロング&フレックス・ファイターズ』シリーズ、アニメ映画『ザ・スター はじめてのクリスマス』など様々なアニメ作品で主要キャラクターの声を担当。また、村上春樹原作の短編小説「納屋を焼く(英訳タイトル:Barn Burning)」を映画化した『バーニング』に、主人公の女性と付き合うベン役でも出演。さらに、韓国出身の一家がアーカンソーに移住して農業を営む映画『Minari(原題)』では、主演だけでなく製作総指揮に初挑戦。2020年に予定されているニューヨークを舞台にしたドラマ『The Humans(原題)』にもリチャード役で出演している。
Amazonスタジオの代表アルバート・チャンは、「スティーヴンは『ウォーキング・デッド』で世界的に有名になりました。そして映画やTV、そして声優としても大変成功しています。スティーヴンの信じられないほど幅広い才能と、過小評価されている声に焦点を当てたストーリーを伝えるプロデューサーとしての彼の取り組みは、弊社と世界中にいるファンに最適なのです」と述べている。
俳優だけでなく、声優やプロデューサーとしても快進撃を続けるスティーヴンのますますの活躍に期待したい。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ウォーキング・デッド』シーズン6 © Gene Page/AMC