『マンダロリアン』がゴールデン・グローブ賞のルールをも変える!

巷でベビーヨーダと呼ばれる愛らしいキャラクターが登場し大きな話題となったDisney+による『スター・ウォーズ』シリーズのドラマシリーズ『マンダロリアン』。日本でもディズニーデラックスで配信中の本作がゴールデン・グローブ賞のルールまで変えてしまったようだ。米Varietyが報じている。

『マンダロリアン』は、帝国の崩壊から5年後、ファースト・オーダーが台頭する前の時代を舞台に、バウンティハンター(賞金稼ぎ)として生きる一匹狼の凄腕ガンファイターであるマンダロリアンの姿を描く。今秋配信予定と言われているシーズン2の配信を前に、すでにシーズン3が進行中と伝えられている話題作。

常にマスクとスーツを装着して素顔を見せない主人公マンダロリアンを演じるのは、ペドロ・パスカル(『ゲーム・オブ・スローンズ』)。主人公であるにもかかわらず、第1話からずっとマスクを被っていることから、ハリウッド外国人映画記者協会はこの度「声のみのパフォーマンスは、どの演技部門のカテゴリーにもノミネート対象とならない」と発表した。つまり、演じているキャラクターが登場していても、顔が見えない俳優はどの演技カテゴリーにも参加できない。これまでこのようなルールはなかったが、『マンダロリアン』の大ヒットにより設けられたと思われる。

ペドロは実際、今年1月に行われたゴールデン・グローブ賞にはノミネートされていないが、実はシーズン1の最終話で顔を見せていることから、ハリウッド外国人映画記者協会は、パスカルはノミネートの対象になれていたとも述べた。

しかし、ペドロは全話に出演していたわけではない。以前お伝えしたように、『駅馬車』や『リオ・ブラボー』などの西部劇で知られる名優ジョン・ウェインの孫のブレンダン・ウェインが、シーズン1の全エピソードでペドロのスタント・ダブルとして出演している。その中でも第4話に至ってはペドロがブロードウェイの舞台「リア王」のリハーサルで撮影に参加できなかったため、ブレンダンが全シーンでマンダロリアンを演じている。

また、ハリウッド外国人映画記者協会は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、場合によっては他にもゴールデン・グローブ賞のルールを変更する可能性もあると述べ、全米では今年3月あたりから映画館も閉鎖されているため、ストリーミングのみの映画も候補に入れることを発表した。さらにTV部門の名称変更もあり、「ミニシリーズ/テレビムービー部門」に「アンソロジー」という用語を追加する。

なお同賞は、これまで85人のジャーナリストという小規模のグループが決議していたが、有権者を拡大するため、ハリウッド外国人映画記者協会の生涯メンバーも投票できるようになるという。アカデミー賞はその100倍である8500人の会員を誇るため、かなり様子が異なっていた。

2021年のゴールデン・グローブ賞の日程は、現時点では発表されていないが、コメディアンヌでプロデューサーのティナ・フェイとエイミー・ポーラーが再び司会を務めることは決まっている。

様々なところでも影響力を持つ『マンダロリアン』は、ディズニーデラックスにて配信中。なお、本日同作を本国で配信するDisney+(ディズニープラス)が日本でも6月11日(木)より展開することが発表された。(海外ドラマNAVI)

Photo:『マンダロリアン』(c) 2019 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.