カリフォルニアでの映画・ドラマ製作が6月12日から再開!バンクーバーも前進

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響により、3月半ばからハリウッドのある米国カリフォルニア州では映画やドラマの撮影・製作が中断となっていたが、6月12日(金)より再開されることが明らかとなった。米Screen Rantが報じている。

映画やドラマの製作開始に関するガイドラインの発行が数週間にわたり遅れていたが、この度、カリフォルニアのギャヴィン・ニューソム州知事が正式に許可を出したとのこと。それによって、カメラを使っての映画やドラマの撮影・製作ができるようになるという。

ただ、カリフォルニア州公衆衛生局によると、撮影や製作の開始には地元保健当局の許可が必要となる。許可が下りるかどうかでは、新型コロナウイルス感染者の増加数や地元の病院のベッドの空き数といった要素が重要なポイントとなり、ロケ地によっては許可が下りない場合もあると伝えられる。

同州公衆衛生局のソニア・アンゲル博士は、6月12日に製作が再開できることを控えめながらに期待してよいだろうと前向きなコメントをしつつも、各地区についてデータをもとに最終判断を下すのは公衆衛生のスタッフであり、州知事の許可がすべてのケースに該当するとは限らないことも理解しておくべきだと付け加えている。

カリフォルニア州では映画やドラマの現場のほか、学校やキャンプ、カジノやスポーツイベントも、再開に向けたガイドラインが発行されている。

また、カリフォルニアに続いて、『THE FLASH/フラッシュ』『グッド・ドクター 名医の条件』といった人気ドラマの撮影地として利用されているカナダのバンクーバーも、再開に向けて動き出している。バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州では、この業界関連で年間20億ドル(約2160億円)ものお金と7万人以上の雇用が生まれている。米Deadlineによれば、同州の政府機関が企業と合同で再開に向けたガイドラインを作成している最中で、6月半ばには完成予定だという。ただ、米国とカナダの国境の出入りが6月下旬まで制限されているため、本格的に再開できるのはカナダの建国記念日である7月1日以降になるだろうと情報源は話している。

新型コロナウイルスにより、ドラマでは『グレイズ・アナトミー』『ウォーキング・デッド』『SUPERNATURAL/スーパーナチュラル』『The Good Fight/ザ・グッド・ファイト』といった人気シリーズの製作が中断されていた。そして映画では、ロバート・パティンソン主演の『The Batman(原題)』や『ジュラシック・ワールド』シリーズ第3作、『マトリックス』シリーズ第4作などの製作が延期され、『ブラック・ウィドウ』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ワンダーウーマン 1984』をはじめとする大作の全米公開日が変更されている。(海外ドラマNAVI)

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『グッド・ドクター 名医の条件』の撮影現場
(C)ABC Studios