エミー賞のドラマ&コメディ部門の各ノミネート枠が8つに拡大

TV芸術科学アカデミーが第72回エミー賞授賞式について、ドラマ&コメディ部門の候補枠を最大で8つに拡大するなど複数のルール変更を発表した。米Deadlineが報じている。

9月20日(日)に開催予定の第72回エミー賞授賞式での各部門の候補枠は、その部門に応募された作品の数に基づき決定されることになった。2020年度の応募数は、前年度よりも15%増加しているという。

TV芸術科学アカデミーの会長兼CEOを務めるフランク・シャーマは、新たなルールについて次のような声明を発表している。「応募数の増加は、新しい意見やTVの新たなプラットフォームの増加、そして既存プラットフォームが製作するコンテンツの目覚ましい成長を反映しています。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で製作が中断されたにもかかわらず、今年の応募作品の中には優れたものがたくさんあります」

各部門のノミネート枠は、以下の基準で決定される。

・応募数が1~19作品:ノミネート枠は0~4つ
・同20~80作品:ノミネート枠は5つ
・同81~160作品:ノミネート枠は6つ
・同161~240作品:ノミネート枠は7つ
・同241作品以上:ノミネート枠は8つ

なお、ドラマ&コメディ部門の作品賞などにおいては応募数に関係なくノミネート枠が8つに拡大される。ただし、助演男優賞・助演女優賞といった一部の部門に関しては上記の基準が適用されるという。

そうした規定変更に伴い、以前あった2%のルールは排除された。このルールは候補枠が5つに設定されている部門で、投票により5番目と6番目になった候補の票差が2%以下と僅差だった場合は双方が候補になるというルールだ。

ダイバーシティを考慮してか、こうしたノミネート枠増加に動いているのはエミー賞だけではない。授賞式開催が2ヵ月延期となるアカデミー賞も、これまでは最大10枠ながら実際には8作品程度しか候補に上っていなかった作品賞ノミネートを、次回は必ず10作品選出すると請け負っている。

新型コロナウイルスの感染拡大により、各種演技賞やイベントが延期されたり、オンライン開催となるなどの対策が講じられている。プライムタイム・エミー賞授賞式は9月20日(日)開催で進められている一方、エミー賞技術部門の受賞者を発表するクリエイティブ・アーツ・エミー賞は9月12日(土)から13日(日)にかけて会場で行われるはずだったが、オンライン開催に変更された。

注目の第72回エミー賞ノミネートは、7月28日(火)発表予定。拡大された枠に新たにどんな作品や俳優が入ってくるのだろうか。(海外ドラマNAVI)

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Photo: Helen Sloan/HBO