映画をメインに活躍する一方、米HBOのミステリードラマ『ビッグ・リトル・ライズ』でエミー賞も受賞しているニコール・キッドマン。そんな彼女の主演映画が、ドラマ化されることが明らかになった。米Varietyが報じている。
今回ドラマとして製作されることが決まったのは、ニコールが2001年に主演したアメリカ・スペイン・フランス合作のホラーサスペンス映画『アザーズ』。『オープン・ユア・アイズ』や『海を飛ぶ夢』で知られるスペイン人のアレハンドロ・アメナーバルが監督・脚本・音楽を手掛け、当時ニコールと結婚していたトム・クルーズが製作総指揮として参加していた。
舞台は、第二次世界大戦の終結直後のチャンネル諸島ジャージー島。ニコール演じるグレースは、色素性乾皮症を患う子どもたち、娘アンと息子ニコラスとともに、広大な屋敷で暮らしていた。夫はフランスの戦地へ出向いたまま帰ってこず、使用人も突然姿を消してしまい、不安な日々を送る母子の元に、新たに3人の使用人が現れる。彼らを雇ったグレースだが、それを境に屋敷では不可解な現象が次々と起き始め...というストーリー。
この映画は全世界で2億ドル(約214億円)超の興行収入を叩き出し、ニコールがゴールデン・グローブ賞の主演女優賞にノミネートされたほか、スペインのゴヤ賞では監督賞や作品賞など8部門で受賞した。
現時点でドラマ版のキャストなどの詳細は未定。しかし、1点大きな変更があり、元の映画の登場人物たちは英語を話していたが、このドラマ版はスペイン語で製作されるという。
今回ドラマ版を製作するのは、マイアミに拠点を置くBTFメディア。同社のイヴォンヌ・ヴェラは、以下のようにコメントを発表した。「スペイン語圏の視聴者に想像もできないようなリメイクを提供できることを光栄に思います。20年前に描かれたものが、今の世界にも通ずるものであるとは素晴らしいことです。自己隔離やパラノイア、恐怖、そして子どもと自分を守りたい強い願望といったテーマが、今の時代にまさに適しているのです」
映画版の権利を有するFilmSharks、Mercury Filmsもドラマ版に関わる。後者は、スペインの強豪サッカークラブ、アトレティコ・マドリードの会長であるエンリケ・セレッソが率いる製作会社だ。
『アザーズ』に関しては、映画(こちらは英語)としてのリメイクも進められていることが、4月に伝えられていた。こちらはルネー・タブ(『マップ・トゥ・ザ・スターズ』)やクリストファー・タフィン(『ライリー・ノース 復讐の女神』)、ルーカス・アコスキン(『オン・ザ・ミルキー・ロード』)がプロデューサーを務める。
映画とドラマ、2種類のリメイクがそれぞれどんなキャスト、スタッフを揃えるのか、注視していきたい。(海外ドラマNAVI)
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『アザーズ』(米VarietyのTwitterより)