トランプ大統領を描くTVドラマ、現場の抗議により急転直下!大統領選前に前倒しで放送へ

ドナルド・トランプ米大統領によって解雇された元FBI長官による暴露本「より高き忠誠 A HIGHER LOYALTY 真実と嘘とリーダーシップ」をドラマ化する『THE COMEY RULE(原題)』。米SHOWTIMEにて米大統領選挙後の11月下旬に放送予定であった本作が、9月27日(日)と28日(月)に前倒しで放送することが明らかになった。米Entertainment Weeklyなど複数のメディアが報じている。

原作の「より高き忠誠」は、就任直後のトランプ大統領に"忠誠"を求められ、のちに解雇された元FBI長官ジェームズ・コミーによる回想録。大統領選に大きく影響を与えたといわれるヒラリー・クリントンの私的メール使用問題、大統領とロシアの関係といった"裏の顔"を暴きながら、トランプという人物について、自らの不当解雇について、そして自身の過去などが語られている。

2018年4月に全米で発売され、200万部を超えるベストセラーになった本作は、日本でも光文社から同年8月に発刊された。映像化権をめぐって争奪戦が繰り広げられ、CBSテレビジョンスタジオが権利を獲得した注目作だ。

『The Comey Rule(原題)』というタイトルがつけられたドラマ版では、2016年の大統領選とその余波に焦点をあて、いわゆる伝記ものではなく、コミーとトランプ大統領の二人がいかに異なる性格と倫理を持ち、道を違えていったかを描くようだ。

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そして本作の放送予定日が変更となった事の発端は、脚色・監督を務めるビリー・レイ(『ニュースの天才』『アメリカを売った男』)がキャストにあてた手紙のなかで、選挙後に本番組を公開するという放送局の決定を激しく非難したこと。

「私たちはみな、来たる選挙の数か月前に、この物語をアメリカ国民にお披露目できることを願っておりました。何が何でも5月15日に間に合わせるようにとネットワークから指示されていたのですから、そう期待したのも無理はないでしょう。しかし、3月か4月のある時点でその指示は変わりました」と述べ、製作会社である米Viacomの上層部が放送日を急きょ変更したらしいと聞いたことや、それについて議論の余地を一切与えてくれなかったことなどを明かした。

「メディアの健全性は、いかに視聴者をひきつけられるかにかかっています。選挙前の8月に放送されたとしたらとても話題になるでしょう」と続け、エミー賞受賞者揃いの配役にも触れ、本作が非常に話題性が高い作品であることを強調し、上層部の決定に疑問を投げかけた。その後、事態は急転直下、レイをはじめとする現場が望んだとおり選挙前の9月に放送することが発表となった。

トランプ大統領に扮するのは『ミスター・メルセデス』のブレンダン・グリーソン、そして元FBI長官コミーを演じるのは『ニュースルーム』や『倒壊する巨塔 - アルカイダと「9.11」への道』に出演するジェフ・ダニエルズ、オバマ前大統領役をキングズリー・ベン=アディル(『ヴェラ ~信念の女警部~』)が務める。

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そのほか、『ブレイキング・バッド』のジョナサン・バンクス、『ジ・アメリカンズ』のリチャード・トーマス、『ハンニバル』のショーン・ギャラガー、『HERE AND NOW~家族のカタチ~』のホリー・ハンター、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のマイケル・ケリー、『グレイズ・アナトミー』のT・R・ナイトら実力派俳優がキャストに名を連ねている。

『スター・トレック』シリーズと『SCORPION/スコーピオン』でタッグを組んだヘザー・ケイデンとアレックス・カーツマンが製作総指揮を担う。

『The Comey Rule』は、SHOWTIMEにて9月27日(日)と28日(月)に2夜連続、全4時間で放送する。(海外ドラマNAVI)

Photo:『The Comey Rule』© showtime ドナルド・トランプ米大統領©NYKC