新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大による影響で映画やドラマの撮影・製作が中断されていたが、Amazonが製作するドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』をはじめとする計7作品が、ニュージーランドにて製作が再開されることが明らかとなった。米Varietyが報じている。
この度、ニュージーランドでの撮影に許可が下りたのは、ドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』のほか、Netflixの実写ドラマ版『カウボーイビバップ』、ロバート・ダウニー・Jr(『アイアンマン』)製作のNetflix映画『Sweet Tooth(原題)』、ドラマシリーズ『Power Rangers Beast Morphers(原題)』、ピーター・ファレリー監督(『グリーンブック』)の映画『The Greatest Beer Run Ever(原題)』の計5本。一足先に入国許可が下りていた2本、ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』新作と、ニュージーランド生まれのジェーン・カンピオン(『ピアノ・レッスン』)がメガホンを取り、ベネディクト・カンバーバッチ(『SHERLOCK/シャーロック』)が出演する映画『The Power of the Dog(原題)』に続いて、製作再開にGOサインが出た。
今後6カ月間にわたり、これら7作品の撮影に携わる206人のキャスト&スタッフ、そして彼らの家族35人が海外からニュージーランドへの入国を許可されるとのこと。これらの作品がニュージーランドで製作されることにより、同国では3000もの雇用が生まれ、4億ニュージーランドドル(約280億円)の経済効果をもたらすと見られている。
新型コロナウイルスによるパンデミックが起きた時、すでにドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』はニュージーランドのオークランドにあるスタジオなどで製作が開始されており、製作中断後に一部の製作スタッフはニュージーランド国内で隔離され、残りは自国へ一旦戻っていた。ただ、撮影再開はまだ先で、まずはプリプロダクションが進行中。これからロバート・アラマヨ(『ゲーム・オブ・スローンズ』)、オウェイン・アーサー(『パトロール』)、ナザニン・ボニアディ(『カウンターパート/暗躍する分身』)らキャストを含む関係者93人とその家族20人から成る大所帯がニュージーランドへ入国するという。
以前からニュージーランドでは映画版『ロード・オブ・ザ・リング』をはじめとする作品が製作されてきたが、アメリカやヨーロッパに比べると同国では新型コロナウイルスの感染者が少ないこともあり、海外の製作会社から撮影ロケ地としてこれまでにも増して大きく注目されているという。経済発展担当大臣のフィル・トワイフォードは、「これは掴むべきチャンスであり、ニュージーランドの映画部門にとって歓迎すべきこと」だと述べている。(海外ドラマNAVI)
Photo:
『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』
(C)GIG/FAMOUS