核戦争から100年後の地球を舞台に、人類の存亡のために100人の少年少女が繰り広げるサバイバルを描いた米CWの人気ドラマ『The 100/ハンドレッド』。シーズン7で幕を閉じることが決定している本作だが、そのファイナルシーズンのバックドアパイロット版エピソードとして以前より話題になっているスピンオフがお披露目されることはお伝えしたとおり。そして、現地時間7月8日(水)に放送された本家の「Anaconda(原題)」というエピソードで、『The 100: Second Dawn(原題)』というタイトルだと報じられているスピンオフがついに公開となった。
このスピンオフは、本編から97年前の2052年を舞台に、世界の終わりを描いた前日譚。核が地球上の人類を滅亡させた時に、生き残ったわずかな人間たちが終末を迎えたこの世で命をかけ危険に立ち向かい、新たなより良い世界を一から作り出そうとする姿が描かれる。
ショーランナーであるジェイソン・ローゼンバーグは、以下のようにこの新作について話している。
「今シーズン、私が本当にやりたかったのは、多くの点と点をつなぐことや、空白を埋めることでした。シーズン4で開いたバンカーが、なぜもぬけの殻であったのかなど、多くの疑問に答えたかったのです。またシーズン4の時、ビル役のジョン・パイパー=ファーガソンに、もっと彼が長くこの作品に出演することを約束しました。そしてその約束をついに今回実現しました...3年後の今になってですがね」
このスピンオフのパイロットエピソードでは、実際ビルがどのような人間なのかを描いており、彼の娘で、このスピンオフの主人公の一人でもあるキャリーのことも語られる。そんなキャリーを演じるのは、イギリス出身のアイオラ・エヴァンズ(『カーニバル・ロウ』)。
ローゼンバーグは、グローバルに行われたオーディションでのアイオラとの出会いについて以下のように語った。
「(オーディションでは)面白い人たちがたくさんいました。ですが、この人だ!と思った人はいませんでした。そしてロケが迫っていた12月にニューヨークから自宅に戻る時、機内でアイオラのオーディションテープを見たのです。その瞬間に彼女だとわかりました。とても才能があるのに、彼女は自分でまだそれに気がついていなかったのです。ですので、彼女がセットに来てくれて最高でしたし、監督のエド・フレイマンはどう演技をするべきか彼女にきちんと教えてあげました。アイオラのことが大好きですし、このスピンオフがシリーズ化されるにしろされないにしろ、彼女はこれから有名になるでしょう」
続けて、「本家はどこまで人間が生き残ることができるかをずっと描いて来ました。部族主義の物語であり、愛する人を守るために人々が何をするかの物語でした。ですがこの新作では、キャリーの使命はこれです。"彼らが誰であるかは気にしない、ただ彼らを救うだけ"。彼女は私たちの時代の主人公なのです」と本家との違いも話した。
『The 100』シーズン7第8話「Anaconda」
このスピンオフのその他の出演者には、エイデイン・ブラッドリー(『リバーデイル』)、レオ・ハワード(『フリーキッシュ 絶望都市』)という若手キャストが発表されている。エイデインの演じるリースは、キャリーの兄弟という設定だが、本家のベラミーとオクタヴィアとはかなり異なる兄妹のようだ。
「ベラミーは彼女が生まれた時からオクタヴィアの親のような存在でした。初期はその関係性が非常に強かったですが、物語が進むに連れて、二人の関係には山も谷もありました。新作でのキャリーとリースですが、キャリーは自由奔放なリーダーであり、自分の道を進んでいますが、兄は常に父親の承認を切望しているような人間です。ですが、父に認められるのはキャリーの方なので、兄妹の関係は、お互い競争のような厳しいものになるのです」とローゼンバーグは明かした。
このバックドアパイロットがシリーズ化されたら、アイオラとエイデインは本スピンオフ版のレギュラーとなる予定。キャス・モーガンによるヤング・アダルト小説をドラマ化した『The 100』は、全16話のシーズン7が最終シーズン。果たして前日譚のスピンオフはシリーズ化なるか。『The 100/ハンドレッド』は、日本ではNetflixにてシーズン1から6が配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『The 100/ハンドレッド』公式Facebookアカウントより @cwthe100