日本アニメ風『スポンジ・ボブ』、放送コードに引っかかりYouTubeから削除される

米Nickelodeonで放送されている人気アニメーション『スポンジ・ボブ』をさらにアニメ化して製作されたビデオ・バージョンが、YouTubeで子どもに不適切と判断され、削除された。ビデオ製作者のNarmakがTwitter上で明らかにした。

『スポンジ・ボブ』は老若男女を問わず幅広く人気のあるアニメーションシリーズで、映画化されたりブロードウェイでミュージカル化されるなど、1999年放送開始以来、いまだに人気の衰えないNickelodeonの看板番組だ。そのためにパロディやファンアートの対象になりやすく、数多くのバージョンが発表されている。

今回Narmakが製作発表したのは、アニメーションの『スポンジ・ボブ』を、さらに日本のアニメのように描いたもの。もともとアニメの影響を強く受けているNarmakは、これまでにも『NARUTO -ナルト-』や『ポケットモンスター』のパロディを手掛けている。

削除される羽目になった『スポンジ・ボブ』のエピソードは、スポンジ・ボブのライバル、バブルバスがハンバーガーショップ「カニカーニ(The Krusty Krab)」から秘伝のレシピを盗み出し、それをスポンジ・ボブとイカルドがともに取り返そうとする様を描く。

だがこれがYouTubeの、「家族向けコンテンツにおいてはバイオレンス、セックス、死、ドラッグなど大人向けのテーマを含まない」というコードに引っかかり、削除された。YouTubeからのレターによると、「私たちのチームが貴コンテンツを精査した結果、残念ながらチャイルド・セーフティ・ポリシーに払拭しているという決断に至りました」ということだ。

本編映像そのものは削除されてしまったが、その予告編は現時点でもYouTubeに掲載されている。日本のアニメの影響が強いだけあり、絵柄が同国のものっぽくなっているだけでなくキャラクターは日本語を話しており、英語字幕付き。そしてタイトルの最後に片仮名も載っているが、残念ながら「スポンジ・ボブ」でなく「フポンジ・ボブ」となっている...。

Narmakは削除を受けてYouTubeに抗議したが、判断は覆らなかった。Narmakはこれまでにも一度YouTubeから作品を削除された経緯があり、これで"前科2犯"。もう一度同じことが起これば、YouTubeからアカウントを抹消される。

この報を受けてTwitterでは、一時「#SaveSpongeBobAnime(スポンジ・ボブのアニメを救え)」というハッシュタグがトレンド化した。Narmakはこのエピソードを製作するのに6カ月を費やしていたという。(海外ドラマNAVI)

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こちらが本家の『スポンジ・ボブ』
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