『クリミナル・マインド』菅生隆之、ロッシの明るさとユーモア好き、心置きなく収録できる現場だった【5】

ついにファイナルとなるシーズン15の放送が始まった大ヒット犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』。今回、日本でも愛され続けた本作で吹替を務めている、現レギュラー声優8人にシリーズ最終回の収録前に独占インタビューを実施。第5回目は、BAU創設メンバーの一人、デヴィッド・ロッシ役の菅生隆之のインタビューをお届け!

――ファイナルシーズンのロッシの見どころは?

因縁の相手、リンチとの対決ですね。初めてロッシが身の危険というか、恐怖感を覚える相手なので、彼とどう決着するのか注目です。ロッシは前シーズンでプライベートに転機を迎えましたが、次から次へと事件が舞い込んできますので、ゆっくりできない状況です。

――ロッシを演じる上で意識していることは?

20201006_CMvoicecastINT-Rossi-Sugo-02.jpg

年代も近いので、セリフを合わせようとすることよりも、自然体で演じられたらいいかなと思っています。

シリーズを長く続けていると、僕たちは海外の役者に合わせるというよりも、吹替メンバーそれぞれが作り上げてきた役とお芝居するような気持ちで演じています。『クリミナル・マインド』も心置きなく収録していました。僕も含め誰かがしくじっても待てるし(笑)、誰も責めないし、収録は楽しかったですね。

例えば、"こういうシーンの流れだから、相手はこういうセリフで来るだろうな"とか、阿吽の呼吸のように、レギュラーメンバーのお芝居がだんだんわかってくるんです。特に今はコロナの影響で、少人数での収録ですから、なおさらその想像に助けられた気がします。"ルイス役の塩田(朋子)は次はこうやってくるだろうから、このシーンの俺はこういうふうに演じよう"とか、"このシーンのガルシアは、(斉藤)貴美子なら畳み込んでくるんだろうな"とか。一緒に収録できなくても、一緒にいるようなリラックス感があります。

――チームワークは万全ですね。

そうですね。そういうイメージを大事にしながら、演じています。長いシリーズだからこそ、あるんじゃないですかね。相手の呼吸を大事にするといいますか。収録現場は、みんな和気あいあいと集まってやるのですが、もちろん緊張感を持っていて、それぞれに役者、声優としてのキャリアがあり、力のあるメンバーが集まっているので、そういう意味でも安心できる現場でしたね。

――シーズン9で小川真司さんから引き継がれたということで、どのような気持ちで挑まれましたか?

前任者の小川真司さんから役を引き継いだわけですが、当初は引き継ぐとは思っていなかったんです。体調を崩された小川さんが復帰されるまでの繋ぎ役という気持ちでいました。

生前、小川さんとよく飲みに行っては、お芝居の話をしたり、すごく仲良くしていただいたんですよね。なので、亡くなられたという話を聞いたときは大変ショックでしたが、「よし、じゃあ小川さん、俺やるよ」という気持ちで、ロッシを引き継ぐことにしました。

20201006_CMvoicecastINT-Rossi-Sugo-03.jpg

――ロッシの好きなところは?

イタリア系の人なので、あの明るさとユーモアが好きですね。BAUメンバーがつらいところでもユーモアをふかせたりだとか、割とグロテスクな映像がある中で、最後はきらびやかなシーンでロッシお得意のスパゲッティ作ったり料理をしたりして、みんなを明るく、安心させるところが好きですね。

――印象深いエピソードやシリアルキラーは?

こんなことあるの?と思う事件ばかりでしたからね。その中で、やはりロッシ的にはシーズン14から登場するリンチが印象的ですね。

20201006_CMvoicecastINT-Rossi-Sugo-04.jpg

リンチは一見優男風ですが、BAUメンバーみんなが翻弄され、殺害した女性の顔の皮をはいで、それを取っておくというのは見ていてきつかったです。

我々は、演じる上で映像から目は背けられないですけど、グロテスクな映像は見たくなかったですね。1回はちゃんと見ますが、2回目以降は早送りするときもありました(笑) "来るな、来るな"って思っていたら、"やっぱり来た!"って。やっぱり、ダメだなって思っていました。

――ロッシ以外に好きなキャラクターはいますか?

やっぱりロッシがいいですね(笑) ロッシ以外なら、ガルシアかな。BAUの女性陣はみんな素敵ですよね。

――吹替をする上で大事にしていることは何ですか?

役作りする上で、ディレクターやキャストとの話し合いですね。『クリミナル・マインド』の吹替のディレクター、清水洋史さんも話し合いに時間をかけたい方ですし、僕も長い間、文学座という劇団でお芝居をやってきたので、そういう話し合いは作品を作る上で大事にしたいですね。時にその話し合いが長くなって、時間を気にすることもたまにありましたが(笑) 僕なんか、とことん役を突き詰めていきたいタイプなので、話し合いを通じて深く掘り下げようとする『クリミナル・マインド』の現場は楽しかったです。

――もう少しやりたかったとかありますか?

もちろんやれるのであれば、やっていきたいですよね。でもしょうがないですよね。向こうが終わってしまったので。

実はロッシ役で出演する前から通っていた行きつけのお店があるんですが、そこのオーナーがシーズン1からずっと見ていたらしく、作品のファンだったということがファイナルシーズンになってわかったんですよ。それまで全然話していなかったので、「えっ、今!」って(笑)

――最近はリバイバルとかリブートとかありますから、もしかすると...

そういう話があるといいですね! ファイナルシーズンも色々面白いエピソードがありますので、期待したいですね。

20201006_CMvoicecastINT-Rossi-Sugo-05.jpg

――ファイナルということで、ロッシに対して気持ちを伝えるとしたら?

それはもう、「ありがとうございます」ですね。

――最後に『クリミナル・マインド』吹替版のファンの方にメッセージをお願いします。

この取材の前に、来週収録の(取材当時)ファイナルシーズンの最終回をチェックしていたんですが、放送をご覧になる視聴者のみなさんはきっと泣くと思うし、吹替キャストも泣くんじゃないかなって。長い間続いてきた作品なんだなと、改めて思える素敵な終わり方をしています。オンエア時には僕も一ファンになって見たら泣くかもしれないです。最後まで楽しみにしていただけたらなと思います。

20201006_CMvoicecastINT-Rossi-Sugo-06.jpg

ついにフィナーレを迎える『クリミナル・マインド FBI行動分析課』シーズン15(全10話)は、WOWOWプライムにて放送中。残り5話! そして、毎週火曜日に吹替キャストの本作への思いをたっぷりと語っていただいたインタビュー記事を掲載していきますので、そちらもお楽しみに。

■『クリミナル・マインド』吹替キャストインタビュー
【1】 ジェニファー・ジャロウ役 園崎未恵
【2】 マット・シモンズ役 中川慶一
【3】 タラ・ルイス役 塩田朋子
【4】 ルーク・アルヴェス役 阪口周平
【5】 デヴィッド・ロッシ役 菅生隆之
【6】 エミリー・プレンティス役 深見梨加
【7】 ペネロープ・ガルシア役 斉藤貴美子
【8】 ドクター・スペンサー・リード役 森久保祥太郎

(海外ドラマNAVI)

Photo:

菅生隆之
『クリミナル・マインド15 FBI行動分析課 ザ・ファイナル』(c) ABC Studios