シーズン2まで配信中のAmazonオリジナルドラマ『The Boys/ザ・ボーイズ』に登場するスーパーヒーローたちは、その人間性はともかく、外見や能力としては有名なアメコミキャラクターを彷彿とさせるが、その見方は間違っていないようだ。クリエイターのコメントを英Digital Spyが伝えている。
本作は、落ちぶれたスーパーヒーローの選抜チーム"セブン"と、彼らを追い詰めていく自警団"ザ・ボーイズ"との戦いを描く異色のスーパーヒーロードラマだが、"セブン"はDCの人気スーパーヒーローが集結したチーム"ジャスティス・リーグ"をパロディにしていると考えられてきた。
なぜなら、ジャスティス・リーグはもともと7人で構成されており、さらにそのメンバーはDCのスーパーヒーローを連想させる特徴を持つ。例えば、身体に魚のようなエラを持ち、何時間も水中に潜って海洋生物とコミュニケーションが取れるディープはDCヒーローでいうアクアマンで、空を自由自在に飛び回って目から光線を放つホームランダーはスーパーマン、スターライトが加入する前は紅一点だったクイーン・メイヴはワンダーウーマン、そして光速で走れるAトレインはフラッシュをそれぞれモデルにしていると思われるからだ。
クリエイターを務めるエリック・クリプキが、そのセオリーは的外れではないと認めている。「(原作コミックスが出版された2000年代半ば)当時から、原作者のガース・エニスとダリック・ロバートソンは、マーベルよりもDCに狙いを定めていた。DCではスーパーヒーローは神のように捉えられているけど、マーベルのスーパーヒーローはいつもヒーローである前に人間だからね」と発言。
もともとエニスはアメコミで描かれるスーパーヒーローの漫画的な極端さを風刺するために「ザ・ボーイズ」を生み出したという経緯があり、神のような存在として描かれているDCのスーパーヒーローがモデルになっていると考えるのは理にかなっている。
『The Boys/ザ・ボーイズ』シーズン1で描かれた、ホームランダーを主人公にしたヴォート社製作によるスーパーヒーロー映画は、ヘンリー・カヴィルが主演したスーパーマンの映画『マン・オブ・スティール』を意識していると見られている。続くシーズン2ではセブンのメンバー全員が出演する映画『Dawn of The Seven』の撮影模様が盛り込まれており、このタイトルはDC映画『Batman V Superman: Dawn of Justice(邦題:バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生)』をパロディにしていることは間違いないと言えるだろう。
『The Boys/ザ・ボーイズ』はAmazon Prime Videoにて本日10月9日(金)9:00よりシーズン2最終話が配信される。(海外ドラマNAVI)
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Amazonオリジナルドラマ『The Boys/ザ・ボーイズ』
『ジャスティス・リーグ』
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