『バッドボーイズ』の世界観を引き継いだ、ブラッカイマーらしいドラマ!『LA's FINEST』ジェシカ・アルバ&ガブリエル・ユニオンにインタビュー

ウィル・スミス&マーティン・ローレンスのコンビで1995年に公開されたアクションコメディ映画『バッドボーイズ』のスピオンオフドラマとなる『LA"s FINEST/ロサンゼルス捜査官』。現在、AXNでシーズン1が放送中の本シリーズで主演を務めるガブリエル・ユニオン(シドニー・バーネット役)&ジェシカ・アルバ(ナンシー・マッケンナ役)にインタビュー! マイノリティである二人が女性警官を演じる重要さ、本作がほかの刑事ドラマとは違う点などを語ってくれた。

――お二人が演じるキャラクターについて教えてください。

ガブリエル:このドラマに登場するのは『バッドボーイズ2バッド』でマイク・ローリー(ウィル・スミス)に救出されてから数年後のシドニー・バーネットよ。彼女は自分を"救おう"としている状態ね(笑)。シドニーのそういうところが好きでたまらないの。彼女はロサンゼルスにいて、不可解な状況に置かれているといった感じね。

ジェシカ:シドニーは謎めいた女性なの。

ガブリエル:本当に謎だらけ。『ナンシー・ドリュー』並みのミステリーに包まれているわね。今はロサンゼルス市警の刑事でナンシー・マッケンナが相棒よ。

ジェシカ:ドラマは二人が相棒になって6カ月が過ぎた頃から始まる。互いに慣れてきて親しげなやり取りもあるけど、まだ相手のことを学んでいる最中ね。

ガブリエル:たくさんの発見があるわ。二人が相手の新しい面を発見していくのと同じタイミングで、視聴者にも彼女たちの謎が明かされていくわ。

ジェシカ:二人の"汚い過去"がわかるのよね。

――本作の主人公が、強くてパワフルな女性二人であることの意義は? お二人にとってはどれだけ重要なことですか?

ガブリエル:よくこういう声を聞くの。"二人の複雑なキャラクターを主人公にしたい。それがたまたま女性で"。でも、私たちはハッキリ言うの。"そうじゃない。私たちが求めているのは黒人女性やラテン系の女性。良くも悪くも不完全で、折り紙付きの強者よ"とね。私たちは"たまたま"製作総指揮も務めているの。カメラの前だけでなく、カメラの後ろでもパワフルな女性を、多くの視聴者が待ち望んでいたと思う。

ジェシカ:私たちは製作総指揮の立場から脚本家と協力し、人物像やストーリーを作り上げていくことができるからね。意思決定の場に女性が参加し、彼女の意見がストーリー作りの原動力になっていることは素晴らしいわ。既存の見慣れたドラマよりも優れた作品ができると、視聴者に分かってもらうことが非常に重要だと思う。大抵の場合、指揮を執る人間やカメラの前にいる役者が女性であろうと男性であろうと、ストーリーは男性目線で語られているからね。この規模のドラマで製作総指揮を務めるのは初めてということも、私にとっては大きな変化ね。

ガブリエル:私もこの規模の作品で製作総指揮を務めるのは初めてだから、ジェシカに同感。

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――本シリーズがよくある刑事ドラマと違う点は何ですか?

ジェシカ:そうね。例えば昔のドラマの『ヒル・ストリート・ブルース』は、現実味のある警察の内情や、中で行われている駆け引き、またそれがどのように作用しているかを描いてみせていた。それまでの刑事ドラマでは見られなかった警察の別の側面を視聴者に見せたの。『LAW & ORDER』は刑事の仕事を描き、視聴者は刑事と一緒に事件の真相を解明することができたわ。『LA"s FINEST』はシドニーとナンシーの関係を中心に描くので、視聴者は彼女たちの日常に飛び込むことができる。1話完結の犯罪ドラマではないの。二人を取り囲む世界に関係する話題に触れるけど、このドラマの核になるのは、シドニーとナンシーとの関わり合いね。私たち女刑事デュオ同様に、二人とも名前が"ベン"の男刑事デュオも登場するの。見ていて楽しいドラマよ。哀れで狂気じみた犯罪ばかり見ていると、気が重くなってしまうからね。ジェリー・ブラッカイマーが手がけているので、当然ながら楽しくてアクションたっぷり。本作ように、愉快で堂々とした女性が主人公のドラマは珍しいと思う。

ガブリエル:(ジェシカに向かって)私は『女刑事キャグニー&レイシー』を引き合いに出そうと思っていたわ。

ジェシカ:あぁ、そうね。『女刑事キャグニー&レイシー』は大好きよ。

ガブリエル:でもあなたが、もっと古い『ヒル・ストリート・ブルース』を引っ張り出してきたわね。

ジェシカ:『女刑事キャグニー&レイシー』で語ってよ。

ガブリエル:よく、次なる『女刑事キャグニー&レイシー』を求める声を聞くけど、このドラマがまさにそうだと思うわ。同じように見せ場やアクションに満ちているからね。気の利いた掛け合いや、凸凹コンビ感のある人間模様が描かれているの。

ジェシカ:男性の脚本家が女性を描いていた頃の女性像は、現実とはかけ離れていたわ。でも、この番組で描く女性は本物の女性に近い。女性が普段やっていることを描いている。その女性が独身なら、また違った経験をするでしょう。

ガブリエル:(意味深に)さまざまなことをするわね。

ジェシカ:結婚していたり恋人がいるからといって、それ以前に全く恋愛をしなかったわけじゃないはず。過去の経験が意味することを考えようとしても一筋縄ではいかない。長い付き合いのカップルなら、誰もが思い当たることでしょ。

ガブリエル:つまりジェシカが言いたいのは、シドニーが"いろいろとやる"一方で、ナンシーは"あまりやらない"ということなの。

ジェシカ:(笑)性生活は低俗にならない形で掘り下げるには、もってこいの題材ね。

ガブリエル:ナンシーは継母なのよ。私は実生活でも継母だけど、継母にいいイメージってないのよね。継父母に悪いイメージがついたのは、ディズニーのせいよ。でもこのドラマでは、愛情深くて熱心な継父母に出会えるの。男性のハートを射止めるために子どもに取り入るのではなく、本当に子どもたちと絆を深めていく。そういう点でも珍しいドラマね。

ジェシカ:ガブリエルは本作の発案者で、自分の女性としての経験をドラマ作りに反映させたの。私が参加する前からよ。おかげで私は継母であることがどういうことなのか学んだわ。子どもだけでなく、夫との関係にもデリケートに影響するの。

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――世界中の視聴者が共感できるテーマを教えてください。

ジェシカ:私は幸運にも世界中の観客に好評を博したドラマや映画に出演してきた。アメリカでは、世界中の人々の共感を得られるポップカルチャーやエンターテインメントを作り上げることができるのがクールよね。アメリカ生まれの音楽や映画、番組、小説などは世界中で通用する。二人の女性の生き様、それもイカした強い女性キャラクターたちが悪をやっつける姿を誰だって見たいわよね。

ガブリエル:その通り。それにラッキーなことに、私たちにとって、とてもいい勉強になっているわ。私は海外で鳴かず飛ばずの作品にたくさん出演したけど、多くを学んだわ。海外ではウケないものがある反面、"愛"や体を張ったコメディ、痛快アクション、チームものは必ずと言っていいほど通じるのよ。

ジェシカ:チームものはそうよね。

ガブリエル:人々が謎を解明する姿や、力強くて自信に満ちた人物が問題を解決する姿は世界中で共感を呼ぶわね。本作には、失敗から学んだことがふんだんに取り入れられている。今までヒット作にも失敗作にも関わってきたけど、失敗したからといって怖気づくのではなく、うまくいかなかったことから何を学べるのかを考え、改善する方法を見つけるわ。これって女性ならでしょ。

ジェシカ:本当にそう(笑)

ガブリエル:過ちや逆境もあったけど、私たちはそこから学んで、同じ間違いを犯さないと決めているわ。

――最後に、本作はどのようなシリーズなのか、トーンや雰囲気を教えてください。

ガブリエル:すでに言ったけど、本作はブラッカイマーらしいドラマよ。『バッドボーイズ』の世界観を引き継ぎつつ、このドラマ独自のミソロジーが存在する。様式美を追求したショットや素晴らしい格闘シーンの連続、気の利いた掛け合い、セクシーな雰囲気。舞台となるロサンゼルスがマイアミとは異なる個性を際立たせているわ。視聴者は間違いなく、セクシーで面白くてアクションとユーモア満載のドラマを満喫できるはずね。

ジェシカ:楽しめるわ!

ガブリエル:その通りね。あと、"おふざけ"。色々なね。

ジェシカ:おふざけね。ユーモアもあるけど、ドラマチックな展開もあるので、両方の世界に足を踏み入れることができると思う。その2つのバランスを取るのは難しいけど、そこは百戦錬磨のブラッカイマーだからね。確実にこのドラマにも生かされているわ。

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『LA"s FINEST/ロサンゼルス捜査官』シーズン1はAXNで放送中。