『GIRLS/ガールズ』レナ・ダナム、「31歳の時に子宮、子宮頸部、卵巣の1つを切除」不妊治療の辛さを告白

米HBOの人気ドラマ『GIRLS/ガールズ』でクリエイターと主演を務めたレナ・ダナムが、米Harper"s Magazineに寄せたエッセイの中で、不妊治療の経験について綴っている。米E!Onlineが伝えた。

2018年、レナは子宮摘出の手術を受けた。「子宮内膜症とそのほとんど明らかにされていない症状によって約20年間慢性的な痛みに苦しみ、31歳の時に子宮、子宮頸部、卵巣の1つを切除しました」とレナは当時を回顧。すぐに子どもが欲しいと思っていたわけではなかったが、手術から数日後には子どもを持つことを熱心に考えるようになったという。最初は養子縁組を検討したものの、いくつかの問題に直面。さらに、ベンゾジアゼピン(抗不安薬)の依存症にも苦しみ、リハビリ施設に入ることに。「赤ちゃんの計画は中断することになりました」と明かしている。

その間に、レナは不妊に悩む人たちが集まるオンラインコミュニティで体外受精についての知識を得て、医師からも卵子を採取できる可能性があるかもしれないと言われたという。「化学的閉経、十数回の手術、薬物依存、これら全てを経験しても、残っている卵巣の1つが卵子を作っていることを知りました。それを上手く取ることができれば、ドナーの精子で受精し、代理母によって出産できるかもしれなかったのです」

卵子を採取し、当時の恋人から精子提供を受け、体外受精を始めたレナだったが、その相手とは上手くいかなかったそうで、「私の人生を変えるチャンスを永遠に失ったように思えました」と振り返っている。その後も体外受精を続けるがなかなか結果は出ず、グループチャットのメンバーも一人ずつ離れていったそう。

そして、新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミック下で迎えた今年の戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー:5月31日)、レナは担当医からの電話で、体外受精が可能な卵子が残っていないことを知らされた。6つの卵子を保存していたものの、5つは上手くいかず、残りの1つには染色体の問題があることが分かったのだという。「暗い部屋で、光る皿の上で、私の卵子が精子と出会うことを想像しようとしました。それができないことだと受け入れることはとても困難なことでした」

それでも、レナは厳しい現実と向き合った。「皮肉なことですが、私が自分は子どもを産むことはできないと知っているということ、つまりその事実を受け入れて先に進む能力こそが、私が親になるに値すると言える唯一の理由かもしれません。誰かに伝えることのできる何かを、ようやく持つことができたのです」

辛い現実を受け入れた現在のレナは、「養子縁組であろうと、里親であろうと、私は自分に合った方法で母親になりたいと思っています。そして、取り組んでいます」と新しい可能性に向き合っているという。(海外ドラマNAVI)

★今すぐ『GIRLS/ガールズ』を見る★

Photo:

レナ・ダナム
© SF/Famous