14年前の真相が!『HEROES』レナード・ロバーツ降板は、あの女優との"不仲"が原因だった

大ヒットドラマ『HEROES/ヒーローズ』でDL・ホーキンスを演じていたレナード・ロバーツが、14年前に同作から降板することになった驚きの経緯を話した。米TV Lineなどが報じている。

米Varietyにこの度掲載された告白によると、レナードは、DLの妻ニキ・サンダース役を演じたアリ・ラーターと亀裂が生じていたことがきっかけで降板させられる羽目になったと綴っている。

"同作の脚本では、DLとニキの夫婦関係は不安定であると記載されていたが、それは現実の二人の関係ともそうかわらなかった"とレナードは書いており、具体的なエピソードを以下のように記した。

「アリと不仲になった後に彼女にワインのボトルを贈りました。お互いに対する尊敬の念と素晴らしい仕事をするというコミットメントを共有しているという私の信念を綴ったメモを添えました。ですが、ワインとメモどちらも無視されました」

さらに彼はもう一つの出来事を挙げ、それによると、アリは彼とのベッドルームのシーンで肩を出すのを拒否したという。彼女は当時、"女優として、女性として、人間として、これほど屈辱を受けたことはない"と、述べていたという。だがその直前、エイドリアン・パスダーのキャラクターであるネイサン・ペトレリを誘惑するというシーンを撮影したが、そこでは問題なかったという。

「下着姿でエイドリアンとのシーンを熱狂的に演じていたのに、ニキの夫との対話を通して表現された愛と親密なシーンは嫌がったのです。それには(アフリカ系である自分と白人のエイドリアンという)人種が関係しているのではないかと思わずにはいられませんでした」

またレナードはこのことを上層部に話すと、製作総指揮のデニス・ハマーに呼び出され、内部で処理されているので心配するな、プロであり続けろといわれたという。しかし2007年春にシーズン1が終了した後、クリエイターのティム・クリングから「アリの件で、シーズン2の始めに彼の役が殺されることになった」と連絡を受けたという。クリングとハマーと話したが、「アリとの間には、ケミストリーが感じられない。DLの今後の展開を考えたら、どうにも思いつかなかった。だから殺すことになったので、降板だ」と告げられたという。

「面白いことに、人々が空を飛び、未来を作り、時空を曲げ、心を読み、心を消し、不滅の世界の番組を作ったのに、なぜか私のキャラクターの行く末は消えてしまうことなのだ。彼らの"問題"が"私"を解雇する正当な理由になるのか疑問だった」

さらにレナードはハマーから「アフリカ系男性が負けて白人女性が勝つような状況だとは思わないように」と訴訟を恐れるかのような発言で念を押されたという。

そして、この一連の告白を受けて、アリが謝罪のコメントを発表。「レナード・ロバーツの体験を聞いてとても残念に思っていますし、私たちの関係についての彼の認識を読んで心が痛みます。私には全くそのような記憶はありません。アーティストとしてレナードを尊敬していますし、レナードのように自分の経験を声に出せる人を応援しています。当時の辛い経験の中で私が原因だったかもしれない部分については本当に申し訳なく思っています。彼とご家族の幸せを祈っています」

クリエイターのクリングも声明を出し、「14年後に振り返ってみて、今の私の世界観とは全く異なる視点だったことを考えると、スタッフの上層部の多様性の欠如が、レナードが言うような感性の欠如をもたらす一因になっていた可能性があることを認めます。今後すべてのプロジェクトで、このような問題を改善することを約束します。レナードのことは忘れませんし、彼の健闘を祈っています」

『HEROES』では辛い体験をしたレナードだが、その後は『キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き』、『メンタリスト』、『エージェント・カーター』などにゲスト出演。『Major Crimes ~重大犯罪課』では、レオ・メイソン役を演じていた。(海外ドラマNAVI)

Photo:

レナード・ロバーツ©JMVM/FAMOUS
アリ・ラーター©Peter West/ACE Pictures