『ブレイキング・バッド』ブライアン・クランストン、新作で事件を起こした息子を守る父親に

世界中で大ヒットした『ブレイキング・バッド』でウォルター・ホワイトを演じたブライアン・ クランストン。昨年12月より米Showtimeにて放送が開始した新作ドラマ『Your Honor(原題)』に主演。この度、ブライアンは本作で再び悪を演じることや撮影の様子などを語った。米EWらが報じている。

本作は、イスラエルのドラマ『Kvodo(原題)』を下敷きにした全10話となるリミテッドシリーズ。人々から尊敬されているニューオーリンズの判事マイケル・デシアト(ブライアン)だが、息子がひき逃げ事故を起こしてしまうことで彼の人生は一変...。

その犠牲者がマフィアの一族だったことがわかり、自らの深い信念と向き合わざるを得なくなる。復讐、嘘と虚偽の嵐が街全体を飲み込もうとしている中、マイケルは、ますますありえない選択の連続に直面し、正義感の強い正直な男が、息子を救うためには、どこまでやってしまうのかという姿を描いたもの。


『ブレイキング・バッド』を彷彿させるような悪に染まっていく人間マイケルを演じたブライアンだが、今回の作品への意気込みを語った。

「役作りのために裁判所に行ったんだ。何を求めて行ったかはわからないけど、行くことによってスポンジが何かを吸収するようになれることを信じていたんだ。だから、ニューオーリンズの色々な裁判を見に行ったよ」と、判事としての役作りもしたというブライアンだが、『ブレイキング・バッド』の大成功の後に、新たなTVシリーズに出演することをどう感じていたかと聞かれ、次のように答えた。

「『マルコム in the Middle』は、シットコムのレベルを引き上げたと思う。そして『ブレイキング・バッド』でも同じようにその後のドラマのレベルが上がったと思うよ。だから、ゲスト出演ではなく、"こんな主要キャラクターをやりたい"と思えるようになるまで、時間がかかったんだ。出演するものはこれだ!と思うものではないといけない。『Your Honor』で、これだと感じたんだ。感情的で倫理的なジレンマに直面しているキャラクターがいると、いつも引き込まれるんだ。息子がミスをしてパニックになって事故現場から逃げ出したせいで、誰かが死ぬというドラマチックな展開は、非情なものですが起こり得る話だよ。"ストレスとショック状態にあるとミスを犯す可能性がある"。その可能性があるからこそ素晴らしいドラマが生まれるんだ」

また、その他の作品同様にパンデミックの影響でロケが中断してしまったため、予定より長くロケ地のニューオーリンズにいたという。「新型コロナ感染防止のために、細心の注意を払ってロケの準備が進められているよ。主演、プロデューサー、監督という3役を務めているから、色々なことをしているんだ。275人もいるスタッフとキャスト全員が感染しないで撮影がすべて終了したら、それは誇りに思うべきだね」

そんなブライアンも昨年7月に自身のInstagramで、新型コロナウイルスに感染していたこと、幸いにも症状は軽く回復していることを話していた。だが今のところ、まだ25パーセントほど嗅覚と味覚が戻っておらず、完全に元の状態に戻っているわけではないことも告白している。

また『マルコム in the Middle』のリブート版の是非に関しても、前向きに話した。「もう25年になるし、何かやりたいかと聞かれればもちろんやりたいよ。キャストに会えば同窓会のようなものだから、当時にすぐ戻れる気がするよ」

出演した作品は必ずヒットとなるブライアンが久しぶりにTVシリーズに主演復帰する『Your Honor』は、米Showtimeにて毎週日曜日に放送中。(海外ドラマNAVI)

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ブライアン・クランストン©AVTA/FAMOUS