エミー賞も数多く受賞したオリジナルシリーズを生み出しているNetflix。視聴率は公表しないことで知られる同社が、映画とドラマのトップ10についてCEO兼コンテンツ最高責任者であるテッド・サランドスが、「これまでで最も包括的な考察」とする内容を明らかにした。米Varietyが報じている。
ビバリーヒルトンホテルで開催された米Vox Mediaのコード・カンファレンスに登場したサランドスは、2枚のスライドを公開した。一つは、Netflixで最も人気のあるドラマを示したもので、公開後28日間に特定のタイトルを選択した(そして2分以上ストリーミングした)アカウントの数という独自の指標に基づいている。もう一つは、公開後28日間の視聴時間の合計を時間単位で示したもので、Netflixがこれまで公開していなかったデータだ。サランドスはNetflixのストリーミングデータが、もはや"大きなブラックボックス"であることを認めつつ、「私たちは、才能ある人々や市場に対して、より透明性を高めようとしています」とデータ公開の意図を説明。
サンドラスが提示したスライドの内容は以下の通り。
<公開後28日間に特定のタイトルを選択(2分以上ストリーミング)したアカウントの数>
【ドラマシリーズ】
1位:『ブリジャートン家』シーズン1...8200万
2位:『ルパン』パート1...7600万
3位:『ザ・ウィッチャー』シーズン1...7600万
4位:『セックス/ライフ』シーズン1...6700万
5位:『ストレンジャー・シングス』シーズン3...6700万
6位:『ペーパー・ハウス』パート4...6500万
7位:『タイガーキング: ブリーダーは虎より強者?!』シーズン1...6400万
8位:『クイーンズ・ギャンビット』...6200万
9位:『スイート・トゥース: 鹿の角を持つ少年』シーズン1...6000万
10位:『エミリー、パリへ行く』シーズン1...5800万
【映画】
1位:『タイラー・レイク -命の奪還-』...9900万
2位:『バード・ボックス』...8900万
3位:『スペンサー・コンフィデンシャル』...8500万
4位:『6アンダーグラウンド』...8300万
5位:『マーダー・ミステリー』...8300万
6位:『オールド・ガード』...7800万
7位:『エノーラ・ホームズの事件簿』...7700万
8位:『プロジェクト・パワー』...7500万
9位:『アーミー・オブ・ザ・デッド』...7500万
10位:『ファザーフッド』...7400万
<公開後28日間の視聴時間の合計>
【ドラマシリーズ】
1位:『ブリジャートン家』シーズン1...6憶2500万分
2位:『ペーパー・ハウス』パート4...6憶1900万分
3位:『ストレンジャー・シングス』シーズン3...5億8200万分
4位:『ザ・ウィッチャー』シーズン1...5億4100万分
5位:『13の理由』シーズン2...4億9600万分
6位:『13の理由』シーズン1...4億7600万分
7位:『YOU -君がすべて-』シーズン2...4億5700万分
8位:『ストレンジャー・シングス』シーズン2...4億2700万分
9位:『ペーパー・ハウス』パート3...4憶2600万分
10位:『ジニー&ジョージア』シーズン1...3億8100万分
【映画】
1位:『バード・ボックス』...2億8200万
2位:『タイラー・レイク -命の奪還-』...2億3100万
3位:『アイリッシュマン』...2億1500万
4位:『キスから始まるものがたり』...2億900万
5位:『6アンダーグラウンド』...2億500万
6位:『スペンサー・コンフィデンシャル』...1億9700万
7位:『エノーラ・ホームズの事件簿』...1億9000万
8位:『アーミー・オブ・ザ・デッド』...1億8700万
9位: 『オールド・ガード』...1億8600万
10位:『マーダー・ミステリー』...1億7000万
ドラマシリーズでは、ションダ・ライムズ(『グレイズ・アナトミー』)が製作総指揮を務める『ブリジャートン家』シーズン1が、アカウント数と視聴時間の両方のランキングでトップ。また、『タイラー・レイク -命の奪還-』はアカウント数で、『バード・ボックス』は視聴時間において最も視聴された映画となった。
サランドスは、9月17日(金)に配信開始された韓国のサバイバルドラマ『イカゲーム』がNetflix史上最も人気のあるシリーズになる勢いで、現在、同サービスで世界1位になっていることを明かし、「世界的な人気という点で、このような結果になるとは予想していませんでした」と語った。
Netflixはビジネス上の意思決定を行うために、しばしばこうしたデータを利用することがあるという。しかし、サランドスは、コンテンツ制作において"物語のリバースエンジニアリング"はうまく機能しないため、そこにとらわれすぎないように注意したいとも話した。
2000年にDVDバイヤーとしてNetflixに入社したサランドスは、2020年7月にリード・ヘイスティングスとともに共同CEOに就任した。サランドスは、Netflixの全コンテンツの獲得と制作を担当する世界中の同社チームを統括している。(海外ドラマNAVI)
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Netflixオリジナルシリーズ『ブリジャートン家』/Netflixオリジナル『タイラー・レイク -命の奪還-』