英国ドラマ界を代表するヒットメーカー、ラッセル・T・デイヴィース。彼が手掛けた最新スリラー作品『Tip Toe(原題)』の成功を受け、早くも次なるプロジェクトへと動き出していることが明らかになった。
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ラッセル・T・デイヴィス最新作!アラン・カミング出演のLGBTQ+ドラマ『Tip Toe』が必見の理由
『ドクター・フー』を手がけるラッセル・T・デイヴィスの最新ド …
隣人トラブルから覗く現代の陰謀論と歪み——新作スリラー『Tip Toe』の衝撃
『ドクター・フー』のショーランナーとして世界的な成功を収め、英国におけるHIV/AIDS危機を描いた名作『IT’S A SIN 哀しみの天使たち』でも絶賛を浴びたラッセル。彼が原案・脚本を務める『Tip Toe』は、マンチェスターを舞台に、隣人同士の不和が過熱し、ネット上の陰謀論や横行するクィアフォビア(性的少数者への嫌悪)へと複雑に交錯していく様を描く心理スリラーだ。

今年5月末に放送開始された本作には、実力派キャストが集結。マンチェスターでLGBTQ+向けイベント会場を経営するゲイのオーナー、レオ・ストラザーズ役にアラン・カミング、その隣人である電気技師クライヴ・ゴス役に『ウォーキング・デッド』のデイヴィッド・モリシーが名を連ねる。
物語は、衝撃的なフラッシュフォワードから幕を開け、10日前へと時間を巻き戻す。レオの作業をクライヴが請け負ったことで始まった二人の交流。一見、友好的に見えた隣人関係は、些細な掛け違いから急速に悪化し、やがて致命的な結末へと加速していく。
「社会の現実」を映し出すストーリーテリングと、止まらぬ創作意欲
「アティテュード・プライド・アワード」の授賞式に登壇したデイヴィースは、BBCニュースなどの取材に対し、現代の世界情勢こそが『Tip Toe』の着想源になったと振り返った。
「ゲイやクィア、特にトランスジェンダーの権利において、時代が向かっている方向性そのものが執筆のきっかけとなりました。しかし実際のところ、劇中で描かれる暴力や歪みは、あらゆるマイノリティ層に当てはまる問題なのです」
さらに「これがユダヤ人をテーマにしたドラマであれば、表現されている問題に誰も疑問を抱かないはずです。女性たちならこれこそ私たちのリアルな生活だと言うでしょう」と語り、本作で描いたテーマが過激なフィクションではなく、現代社会に根強く存在する普遍的な歪みであることを強調した。
そして、語るべきテーマは常に溢れていると話す彼は、すでに新たなドラマシリーズの執筆に着手しているという。
「もしこのような物語を生涯書き続けられるのなら、喜んでそうするつもりです。すでに新しい企画を進めています。まだ執筆の渦中にあり、うまくいっているかは分かりませんが」と、溢れ出る創作意欲を口にした。
『ドクター・フー』との別れ、そしてさらに大きな未来へ
一方で、今年6月には大きなニュースも飛び込んできた。BBCが『ドクター・フー』の制作委託を公募に出すと発表したことを受け、デイヴィースが同作のショーランナーを退任することを表明したのだ。
かつて主演デイヴィッド・テナント時代を締めくくった際に続いて2度目となる離脱であり、これに伴い予定されていたクリスマス・スペシャルの中止も明かされた。
ラッセルは自身のInstagramにて、世界中のファンに向けて次のようにコメントを寄せている。
「私から『ドクター・フー』へさようならを贈ります。そして、BBCが番組の公募を発表したことで、この作品の大きな新しい未来へこんにちはを告げます。結果としてクリスマス・スペシャルはなくなりますが、あれは先行きが不透明だった時期に未来を確保するための企画でした。今後の展開が明確になった今、実施する必要がなくなったのです。新シリーズをご覧いただくまで少しお待たせすることになりますが、単発のスペシャルよりもさらに多くの『ドクター・フー』をお届けできるはずです。待つ価値は十分にありますよ!」
時代を切り取る鋭い眼差しと圧倒的なストーリーテリングで視聴者を魅了し続けるラッセル・T・デイヴィース。ヒット作『Tip Toe』の先で、彼が次にどのような物語を紡ぎ出すのか、期待は高まるばかりだ。
『ドクター・フー』はディズニープラスで配信中。(海外ドラマNAVI)






