『ブレイキング・バッド』のウォルター・ホワイト役で知られるブライアン・クランストンと、スピンオフ『ベター・コール・ソウル』のキム・ウェクスラー役でエミー賞ノミネート常連となったレイ・シーホーンの豪華対談が実現した。米Varietyの企画で顔を合わせた二人は、両作の生みの親である天才クリエイター、ヴィンス・ギリガンの独特な脚本術や、レイが主演を務める新作SFドラマ『プルリブス』の裏側について熱いトークを展開した。
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【インタビュー】ヴィンス・ギリガンが語る創作秘話!『プルリブス』はなぜレイ・シーホーンでなければならなかったのか?
世界中で社会現象を巻き起こした『ブレイキング・バッド』や『ベ …
演者も騙される?ヴィンス・ギリガン作品の驚くべき脚本術
まず話題に上ったのは、ギリガン作品ならではの極秘に包まれた脚本制作のスタイルだ。
レイは「ヴィンスの作品では脚本が1話ずつしか渡されず、シーズン全体の流れもほとんど教えてもらえない。だから、自分のキャラクターが今後どうなるのか全く分からない」と説明。これに対し、ブライアンも「『ブレイキング・バッド』でも全く同じだった。ただ、あれだけ予想外の展開が続くと、先を計画すること自体が不可能なんだ」と当時を回想した。先の展開が読めない状況について、レイは「俳優として結果を先に知りたがる人もいるが、私はむしろ自由を感じた」と、ギリガンの手法が演技に好影響を与えていたことを明かしている。
「自分が犯人だと知らなかった」ブライアンが明かす衝撃の撮影裏話
ここでブライアンは、『ブレイキング・バッド』の伝説的なエピソードを例に挙げた。相棒のジェシー・ピンクマンがウォルターに銃を突きつけ、「お前があの少年に毒を盛ったんだろ!」と激昂する緊迫のシーンだ。
ブライアンは「あの場面を撮影していた時、私は本気で“なぜ私がそんなことをするんだ?得をするのはガスだろう!”と思いながら演じていた。しかし、数日後に次の脚本を読んだらあれ、本当に自分がやったのかと驚いたよ」と笑い交じりに告白。レイが「でも、そのシーンの演技は変えなかったのか」と切り込むと、ブライアンは「当然だ。ウォルター本人には信じてもらわなければならない。もしかしたら彼自身、本当にガスが犯人だと思い込んでいたのかもしれないからね」と、キャラクターの心理に寄り添ったアプローチを語った。
さらにレイは、ファンの間で誤解されがちなギリガンの創作スタイルについて言及。「ヴィンスや(共同ショーランナーの)ピーター・グールドは、私たちをコントロールしようとしているわけではない。むしろ多くの種を蒔いて、どれが育つかを観察している感覚に近い」と分析。ブライアンもこれに強く同意し、「毎シーズンそうだった。こんな絶体絶命の状況から、どうやって抜け出すんだ?というところまで自分たちを追い詰めるんだ」と続けた。
実際、ギリガンは過去に「あえて行き詰まってから解決策を考えるのが好きだ」と語っており、世界中を熱狂させた予測不能なプロットは、このスリリングな製作スタイルから生み出されていたようだ。
既存のSFを覆す新作ドラマ『プルリブス』の挑戦
話題はその後、レイ主演の新作ドラマ『プルリブス』へ移る。本作はギリガンが手掛けるSFドラマで、地球規模の異常事態に巻き込まれた女性キャロルを主人公に描くシリーズだ。

ブライアンは作品について、「面白いのは、これまでのエイリアン侵略ものの定番を全部覆しているところだね。普通ならエイリアンは醜くて、人類を殺そうとする。でもヴィンスはそれを完全に逆転させている。だから見ながら、“この先どうなるんだ?”とずっと思わされてしまう」と述べた。
一方でレイは、ギリガンから聞いた作品のコンセプトについて、「ヴィンスが最初に言ったのは、“地球上で最も不幸な人間が、幸福から世界を救わなければならなくなったら?”というアイデアでした」と説明。キャロルについて一部の視聴者から「好感の持てない主人公だ」という声もあるが、レイはそれに異論を唱える。「妻が亡くなって仕事も失い、友人も家族もいない。そんな状況で礼儀正しく振る舞えないからといって、なぜ嫌われなければならないのでしょう」と語っている。彼女によれば、ギリガンからは「どれだけ奇想天外な状況でも、キャロルだけは徹底的に現実的で正直な人物として演じてほしい」と言われたという。
対談では、『プルリブス』シーズン2についても話題に上った。現在すでに脚本家チームが作業を進めているそうだが、レイは今後の展開について全く知らないと答えている。
『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』の全シーズンは、NetflixとHuluで配信中。『プルリブス』はApple TVで独占配信中。(海外ドラマNAVI)







