米ABCの新作ドラマ『探偵R・J・デッカー』は、『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』でクリエイターを務めたロブ・ドハティが手掛ける米ABCの新作ドラマ。『フェリシティの青春』や『グレイズ・アナトミー』などで知られるスコット・スピードマンが主演する本作について、米Varietyのレビューを紹介しよう。
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【レビュー】『エレメンタリー』クリエイターが手掛ける、新たな異色捜査劇『探偵R・J・デッカー』
米ABCの新作ドラマ『探偵R・J・デッカー』は、『エレメンタ …
『エレメンタリー』の名匠が手掛ける、新たな探偵物語
『探偵R・J・デッカー』は、加重暴行罪で18ヶ月の服役を終えた元フォトジャーナリストのR・J・デッカーが、出所後の人生を立て直そうとするところから始まる。新聞社の職はすでに失われ、彼は南フロリダで駆け出しの私立探偵事務所を立ち上げる。家賃滞納でトレーラーパークに暮らす彼は、迷子犬探しの無償依頼をこなす日々…。しかし、ある女性が車のトランクから絞殺体で発見された事件をきっかけに状況が動き出す。その手口は、元同僚・元妻キャサリンの関係者が殺害された未解決事件と酷似していた。R・Jは真相と正義を求め、刑事メロディ・“メル”・ロメロから情報を得ながら独自に捜査を進めていく。
R・Jは寡黙だが鋭い男で、経済的な再起を目指す一方、服役に至った過去の闇をまだ整理しきれていない。親友で元同房者ウィッシュの助言にも心を開かず、富裕層に通じるエミリア・“エミ”・オチョアとの危うい関係も彼の再出発を左右する。とりわけ元妻キャサリンとの複雑だが切れない絆は、本作の最も魅力的な要素だ。
“フロリダ・マン”的な不条理さと、独自のバランス感覚
一方、R・Jが扱う事件にはいわゆるフロリダ・マン的(フロリダの奇妙な男)な奇妙さが漂う。ふくらはぎにインプラントを埋め込んだ連続殺人犯から人間用ミートグラインダーまで、現実離れした要素が次々と登場する。殺人そのものは陰惨だが、その周辺状況は時に不条理さへ傾き、ドラマ性を弱めかねない危うさもある。もっとも、その特異性こそが、本作を他の犯罪ドラマと差別化しているのも事実だ。
トーンはコメディにも完全なノワールにも振り切らず、エピソードごとに柔軟に変化する中間的なバランスを保っている。型破りな主人公像とフロリダ特有の空気感が組み合わさり、王道のフォーマットを踏襲しつつも独自の味わいを生み出している。スコットの抑制的だが愛嬌のある演技も安定感があり、主要キャラクターたちの関係性が、今後熱心なファン層を生む可能性を十分に秘めている。
『探偵R・J・デッカー』は、Disney+(ディズニープラス)にて独占配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:Variety








