ニュース

劇中の憧れが現実の救済に…スティーヴン・スピルバーグ、『ドーソンズ・クリーク』主演家族へ高額寄付

2026年2月15日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

ディズニープラス
ディズニープラス
ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク

2月11日、青春ドラマの金字塔『ドーソンズ・クリーク』の主演俳優、ジェームズ・ヴァン・ダー・ビークが、ステージ3の大腸がんとの闘病の末、48歳の若さでこの世を去った。世界中のファンが悲しみに暮れるなか、妻のキンバリーと子どもたちを救うべく立ち上がったクラウドファンディング「GoFundMe」には、ハリウッドの巨匠スティーヴン・スピルバーグをはじめとする多くの著名人が支援の手を差し伸べている。

ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク
『ドーソンズ・クリーク』ジェームズ・ヴァン・ダー・ビークが48歳で死去…共演者たちが追悼

1990年代後半から2000年代前半にかけて放送された青春ド …

『ドーソンズ・クリーク』劇中の憧れが現実の救済に

この寄付は、単なる慈善活動以上の意味をファンに与えている。『ドーソンズ・クリーク』でジェームズが演じた主人公ドーソン・リーリーは、映画制作者を志し、シリーズ全編を通してスピルバーグを心の師として偶像視していたからだ。劇中のキャラクターが抱き続けた憧れが、現実の悲劇において、巨匠本人からの救済という形で結実したのである。

また、寄付者リストには『クレイジー・リッチ!』のジョン・M・チュウ監督や投資家のガイ・オセアリー(各1万ドル)、マーラ・メープルズ財団(5,000ドル)らも名を連ね、業界全体がジェームズの遺族を支えるべく動いている。

巨額の医療費と搾取に近い初期契約

これほどの支援が必要となった背景には、米国におけるがん治療費の凄まじさと、ハリウッドが抱える構造的な問題がある。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の統計によれば、大腸がんはあらゆる疾患の中で2番目に治療費が高く、特に人生の最終盤にかかる終末期費用は天文学的な数字にのぼる。

さらに、ジェームズは2012年のインタビューで、自身の出世作における驚くべき内情を暴露していた。「再放送などの二次使用料(レジデュアル)は一銭も入りませんでした。当時は20歳で、結んだのはあまりにひどい契約だった。そこからは、ほとんど何も得られなかったのです」

ジェームズによれば、2012年にドラマ『23号室の小悪魔』への出演を決めたのも、貯金が底を突き、家族を養うために本腰を入れて稼がざるを得なかったからだという。

彼と共演経験のあるレイチェル・トゥルー(『ノーウェア』)は、当時の放送ネットワークの仕組みが俳優の首を絞めていると指摘する。主要地上波(ABC、CBS、NBC)以外で放送された番組は、適正な二次使用料が支払われない慣習があり、それがケイティ・ホームズやミシェル・ウィリアムズらと共に一世を風靡したジェームズから当然受け取るべき経済的安定を奪い去った。

ジェームズ本人が生前、2023年のSAG-AFTRA(全米映画俳優組合)のストライキ中に警鐘を鳴らしていた問題も重くのしかかる。「ストリーミング時代の到来により、俳優の命綱である二次使用料はほぼ消滅しました。数十億ドルを稼ぐ大企業にとっては微々たる額でも、家賃を払おうとする俳優にとっては死活問題なのです」

崩壊するセーフティネット

現在、SNSでは組合の医療保険制度に対する批判が噴出している。保険の適用を受けるには年間28,090ドル以上の収入、または108日の労働日数が条件となるが、重病で満足に働けない俳優にとって、このハードルはあまりに高い。

ジェームズは2023年に診断を受けてからも、未公開作を含む4本の映画と3本のテレビシリーズに出演し、死の間際まで働き続けていた。青春の象徴だったスターの最期が突きつけたのは、システムの不備が個人の人生をいかに容易く蝕むかという、あまりに切ない教訓だった。

『ドーソンズ・クリーク』シーズン1~6は、Huluで配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:PeoplePeople②

  • この記事を書いた人

海外ドラマNAVI編集部

海外ドラマNAVI編集部です。日本で放送&配信される海外ドラマはもちろん、日本未上陸の最新作からドラマスターの最新情報、製作中のドラマまで幅広い海ドラ情報をお伝えします!

-ニュース
-,