ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(ワーナー)の売却を巡り、Netflixとパラマウントが入札合戦を繰り広げていることはお伝えしたとおり。
ワーナーといえば、HBOが所有する人気コンテンツが有名だが、その中には『ゲーム・オブ・スローンズ』も含まれている。もし買収が実現したら本作のさらなるスピンオフに期待できるかもしれないと米Screenrantが述べている。
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ワーナー買収戦争:Netflixとパラマウント、映画&海外ドラマファンにとって良いのはどっち?
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すぐに行われるとは考えにくいが…
この手の売却や合併といった取引は成立までに数年かかるが、最終的に完了するには規制当局の審査を通過する必要がある。現時点では完了まで12〜18カ月かかると見られており、うまく進めばNetflixがHBOを2027年前半に買収する可能性もある。そうなれば、『ゲーム・オブ・スローンズ』をNetflixで視聴できる日が来るかもしれない。
もっとも、この展開は多くのファンを戸惑わせるだろう。Netflixのようなスタジオは、今最も注目される作品に力を入れ、常に新作を大量に送り出す傾向がある。そして『ゲーム・オブ・スローンズ』のような強力なIPは、Netflixにとって“再び手を付けたい”と思わせるほど魅力的な作品であることは確かだ。
しかし、仮に契約が成立して本編やスピンオフがNetflixで配信されるようになれば、視聴体験は大きく変わる可能性が高い。HBOは高品質な作品を数多く生み出してきたことで知られ、Netflixも自社作品でそのレベルに追いつこうとしてきたが、現時点ではHBOの水準には及ばないのが現実だ。もしHBO買収が実現すれば、“一気見”を前提としたNetflixの視聴スタイルに加えて、より高品質な作品づくりが進む可能性もある。そのためにも、HBOブランドを別レーベルとして維持してほしいところだ。
現段階では、『ゲーム・オブ・スローンズ』のリメイクがすぐに行われるとは考えにくい。2011年に放送が始まった作品であり、現在もスピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』が制作中で、すでにシーズン4まで決まっているほか、新たなスピンオフ『ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ』が2026年1月19日より公開されるからだ。しかし、ストリーミング時代には予想外のことがいくらでも起きる。変化のスピードはかつてないほど速く、Netflixのようなスタジオが権利を取得した後でリメイクを計画する可能性は十分にある。特に、オリジナル版の最終章への評価が低かったことを踏まえると、新たな解釈で“より良い作品”を作る余地は残されているのかもしれない。
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