ディズニー作品やマーベル、スター・ウォーズのイメージが色濃いDisney+(ディズニープラス)。そんな話題作の陰に、珠玉の海外ドラマが隠れいるのをご存じだろうか? この連載では、そんな”知られざる傑作”を海外ドラマNAVI編集部員がピックアップ! 記念すべき第1回は『マーダー・イン・ザ・ワールドエンド』を紹介する。
FX製作のミステリー『マーダー・イン・ザ・ワールドエンド』
『SHOGUN 将軍』や『一流シェフのファミリーレストラン』など、アメリカの有料ケーブルテレビ局「FX」のドラマが近年注目を浴びているが、『マーダー・イン・ザ・ワールドエンド』も同局の作品で2023年の11月から12月にかけて放送された。
Z世代のアマチュア探偵であるダービー・ハートは、億万長者に北欧の別荘へ招待される。そこには自分のほかに8人の招待客がおり、中には元パートナーのビルもいた。ウェルカムディナーのあと、ダービーはビルの部屋をノックするが応答がなく、窓の外から様子を確認すると彼は血塗れで…。

別荘の外は大吹雪で外界と隔絶された、いわゆる王道の「クローズド・サークル」だ。しかし、別荘内は最新テクノロジーによって管理されており、顔認証付きの監視カメラはもちろん、AIアシスタントがきめ細やかなサービスを提供してくれる。
さらに、探偵は壮年の男性ではなく、ピンク髪の若い女性。しかも、彼女は科学技術に精通したハッカーでもあるのだ。ミステリーあるあるな展開に現代的なエッセンスが加わることで新鮮さを生み出している。また、回想でダービーとビルの過去についても掘り下げられる。現在と過去の2軸で謎が徐々に明かされていき、のめりこんでしまう。


主人公のダービーを演じるのは、『ザ・クラウン』のダイアナ妃で知られるエマ・コリン。『デッドプール&ウルヴァリン』ではヴィランのカサンドラ・ノヴァを務めたのも記憶に新しい(スキンヘッド姿もあんなに似合うなんて!)。
今から2年前の作品ではあるが、生成AIがより身近になった今だからこそ、ぜひ観てほしい一作。別荘の近未来的な建築のおもしろさと、その外に広がる白銀の世界のギャップも、目を楽しませてくれる。

『マーダー・イン・ザ・ワールドエンド』は、ディズニープラスのスターで独占配信中。(海外ドラマNAVI)

