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『ビッグバン★セオリー』シリーズ最大の過ちとは?

2025年11月20日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

『ビッグバン★セオリー』ペニーとレナード、実生活で破局後にラブシーンが増加?クリエイターは否定

米CBSの『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』は最長寿シットコムとして12シーズンにわたってファンに愛されてきた。しかし米Screen Rantが、番組が犯した最大の過ちについて指摘しているので紹介したい。

(以下、ネタバレを含みます)

視聴者に複雑な思いを残したあの出来事

12シーズンという長い歴史の中で最大の過ちが起きたのは終盤だったが、番組はこの“避けられたはずの失敗”から最後まで立ち直ることができなかった。最終回では、シェルドンとエイミーがノーベル賞を受賞し、レナードとペニーは結婚生活を送り、ハワードとバーナデットは仕事で成功して2児の親になった。ラージは独身だが、最後は女性をデートに誘えるほど精神的に成長し、主要キャラクターはほぼ幸せな結末を迎えた。

しかし、彼らが幸せを掴むまでの過程には小さなつまずきがいくつもあり、その中には取り返しのつかない致命的な失敗があった。それが、レナードとペニーの物語を決定的に狂わせたシーズン9の展開だ。

発端は、シーズン8最終話「一大決心の法則」。レナードはペニーに、過去に職場の同僚マンディ・チョウとキスしたことを告白する。それまでにマンディは画面に登場したことがなく唐突な設定だったが、この出来事が二人のラスベガスでの“弾みでの駆け落ち婚”に暗い影を落とす。最初、ペニーは深く考えずに許すものの、後になってこの事実に苦しむようになる。

最大の問題は、この“浮気”が物語の恋愛軸を根底から揺るがしたことだ。『フレンズ』のロスとレイチェルのように、「別れたことになっていた」という口実すらなく、交際中の出来事だったため、視聴者に複雑な思いを残した。二人の恋愛は、レナードの誠実さとペニーへの一途さが魅力だったからこそ、この展開がキャラクター像を壊してしまったのだ。

このプロットが導入された背景には、「レナードとペニーをどうやって引き離すか」という問題を、番組が抱え続けていたことにあった。物語が長期化するにつれて二人を別れさせる理由が尽きてしまい、苦し紛れの展開として浮気の設定が投入されたのだ。しかもマンディの登場は一時的で、ストーリーの回収も1~2話で完結するなど明らかに場当たり的だった。

さらに問題は後にも波及する。シーズン10第22話「年齢に打ち勝つ法則」では、ペニーが元カレから提案された仕事を検討するが、レナードは「彼と一緒に働けば浮気されるかもしれない」と反対する。過去に自分が不誠実だったにもかかわらず、ペニーのキャリアの可能性を閉ざすような発言をしたレナードは、そのキャラクター像を歪めてしまった。

本来であれば、シーズン8最終話はシェルドンとエイミーの別れという大きな展開だけで十分に強力な“引き”になったはずだった。そこに、無理にマンディの浮気話をねじ込んだことでシリーズ全体の調和が崩れ、レナードとペニーの物語は本来の魅力を取り戻すことができないまま終わってしまったのだ。

『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』全シーズンは、HuluとU-NEXTで配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』© Warner Bros. Entertainment Inc.

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海外ドラマNAVI編集部

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