かつて多くの名作を生んだファンタジードラマだが、今のテレビ業界では同じ形では生まれない。配信プラットフォームが主流の現在、新作には慎重な判断が求められ、ヒットの確信がなければ企画自体が立ち上がらない。さらに、現代のドラマは「短いシーズン」「少ない登場人物」「一本の長い物語構成」が主流となり、かつてのような長期シリーズは難しい時代になっている。
ここでは、そんな“今では作られないであろう”ファンタジードラマ5作品を紹介する。
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今では作られないであろうファンタジードラマ
『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』
2000年代を代表するファンタジードラマ『スーパーナチュラル』は、放送当時から高い評価を受けてきた。しかし現在の制作事情を考えると、この規模の作品が再び生まれることはほぼ不可能である。本作はシーズン平均22話構成、全15シーズンにわたって放送された。
2023年時点での平均エピソード数は、放送作品で約10話、配信ドラマでは約9.6話(Parrot Analytics調べ)と、当時の半分以下である。兄弟が怪物や悪魔と戦うという設定自体は今でも成立するが、同じフォーマットで15年続く作品は、現代のテレビ業界ではまずありえないだろう。
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『バフィー ~恋する十字架~』
ミレニアル世代のファンタジーファンにとって特別な存在である『バフィー』も、現代では制作が難しい一本だ。初期シーズンは決して完成度が高いとは言えず、シリーズが本領を発揮するのはシーズン2以降であった。
しかし現在のストリーミング業界では、初期の段階で数字が取れなければすぐに打ち切られてしまう。もし同じ脚本・同じクオリティで今リブートされたなら、カルト的人気を獲得する前にキャンセルされていた可能性が高い。
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『シャナラ・クロニクルズ』
『シャナラ・クロニクルズ』は、2016〜2017年のMTVだからこそ成立した異色のファンタジードラマである。ティーンドラマのテイストと本格ファンタジー要素を融合させたユニークな作風が特徴だった。
しかし、ハイファンタジー作品に不可欠なVFXには莫大な費用がかかるため、現代の配信市場ではリスクが高すぎる。もし今作られていたら、全く別のトーンや規模になっていたことは間違いない。
『ヴァンパイア・ダイアリーズ』
スピンオフ作品の展開は今でも考えられるが、オリジナル版『ヴァンパイア・ダイアリーズ』そのものは、現代では実現が難しい。まず、作中に描かれる“有害な恋愛関係”は2025年の価値観では許容されにくい。また、10人近いメインキャラクターを同時に描く群像劇スタイルも、現在のトレンドとは合わない。
仮に制作されたとしても、長期シリーズ化は難しく、主演俳優の降板で作品が続くこともないだろう。
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『チャームド ~魔女3姉妹~』
1990年代末から2000年代初頭にかけて放送された『チャームド』も、今では再現が難しい。1シーズン20話以上というボリュームで、複数シーズン続くファンタジー作品は、現在ではほぼ存在しないからだ。
さらに、主要キャラクターの死亡や交代といった展開は、現代の視聴者には受け入れられにくい。実際、当時も議論を呼んだ。もし現代に同じ作品を持ち込んでも、シーズン3で打ち切られていた可能性が高い。
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◆まとめ
かつては「長く愛されるシリーズ」が価値とされていたが、現在は「短く濃い物語」が求められる時代だ。制作費の高騰と視聴データ主導の構造の中で、往年のファンタジードラマのような壮大な世界観を持つ作品は、今や希少な存在となっている。
(海外ドラマNAVI)
参照元:Screenrant







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