アメリカで1989年から2001年にかけて放送された『ベイウォッチ』が米FOXにてリブート版が制作されることが決定した。ライフガードたちの活躍を描くアクションドラマの新シリーズは、大ヒットドラマ『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』のクリエイター、マット・ニックスが手掛ける。
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マット・ニックスが新シリーズの舵を取る
2024年冬から企画が始動していた『ベイウォッチ』リブート版だが、制作が本格的に動き出したのは2025年初頭のことだった。FOXエンターテインメントと直接契約を結んでいたマットニックスが新脚本家として参加したことで、制作にゴーサインが出たのだ。ニックスは製作総指揮とショーランナーを兼任し、新シリーズの指揮を執る。
オリジナル版は、最初の9シーズンがロサンゼルス郡のビーチで撮影され、最後の2シーズンはハワイに場所を移している。リブート版については、ロサンゼルスとオーストラリアが候補に挙がっているものの、舞台はオリジナル版と同じ南カリフォルニアのままとなる予定だ。特にカリフォルニアでの撮影を実現させるためには、税制優遇措置が鍵となるようだ。
オリジナル版の魅力を現代的に再構築
今回のリブート版は、オリジナル版の代名詞であった、アドレナリンあふれる救助活動、複雑な人間関係、絡み合う感情、そしてビーチでのヒーロー的活躍といった魅力を引き継ぐことが公式に発表されている。
この発表に対し、Foxテレビジョンネットワーク社長のマイケル・ソーンは、「『ベイウォッチ』は、ビーチでの生活の時代を象徴し、ライフガードをアイコニックな存在へと押し上げました。今、フリーマントルのパートナーと共に、この巨大なテレビシリーズが現代によみがえります」とコメント。さらに、「マットとオリジナル版の共同制作者であるグレッグと共に、新しいストーリーと才能あふれるキャスト、そして『ベイウォッチ』を世界的センセーションにしたすべての見せ場を、まったく新しい世代のファンに届けます」と意気込みを語った。
また、フリーマントル社のグローバル・ドラマ部門CEO、クリスチャン・ヴェスパーも、「『ベイウォッチ』は常にフリーマントルの財産であり、世界で最も象徴的なテレビシリーズの一つであり続けています。この遺産を守るための最高のパートナーをFoxに見つけることができました」と述べ、ニックスが物語を語る手腕を高く評価した。
打ち切りから世界的現象へ! ファンと新たな視聴者をつなぐ架け橋
オリジナル版の『ベイウォッチ』は、1989年にNBCで放送開始された後、わずか1シーズンで打ち切りとなった過去を持つ。しかし、厳しい批評を受けながらも、その後のシンジケート放送(他局が権利を買って放送すること)によって世界的な人気番組へと成長した。
特に注目すべきは、その視聴者数だ。ピーク時には毎週11億人以上が世界中で視聴していたと言われ、史上最も視聴されたテレビシリーズとしてギネス記録に認定されたほどだ。辛辣なレビューをものともせず、ポップカルチャーの現象となり、その後も多くの作品で引用やパロディの対象となった。
主演のデヴィッド・ハッセルホフ(『ナイトライダー』)をはじめ、パメラ・アンダーソン(『V.I.P.』)、カルメン・エレクトラ(『新ビバリーヒルズ青春白書』)、ジェイソン・モモア(『ゲーム・オブ・スローンズ』)、ヤスミン・ブリース(『刑事ナッシュ・ブリッジス』)といった数々のスターのキャリアをスタートさせるきっかけにもなった。
クリスチャンは、「私たちの目標は、既存のファンと再びつながるとともに、新しい世代にもこの有名なライフガードたちの世界を紹介することです」と語っており、新シリーズが過去のファンと新たな視聴者をつなぐ架け橋となることを期待しているようだ。
リブート版『ベイウォッチ』は2026-2027年シーズンに放送予定。(海外ドラマNAVI)