大ヒットドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』でブレイクを果たしたデイカー・モンゴメリーが、3年間の活動休止期間を経て、ついにスクリーンへ帰ってくる。「一時的にキャリアを離れたかった」と語る彼が、その心の内を明らかにした。
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『パワーレンジャー』レッドレンジャー役デイカー・モンゴメリー 直撃インタビュー!
アメリカでTV放送している日本の特撮『スーパー戦隊』シリーズの英語ローカライズ版を、ハリウッドの超大型プロジェクトとして映画化した『パワーレンジャー』が7月15日(土)より公開中。本作でパワーレンジャーのリーダーであるジェイソン・スコット/レッドレンジャーを演じてハリウッドデビューを果たしたデイカー・モンゴメリーを直撃…
名声の裏側で感じた「商業主義への違和感」
2017年から2022年にかけて、『ストレンジャー・シングス』でビリーを演じ、一躍脚光を浴びたデイカー。しかし、彼が有名になったことで感じたのは、成功の喜びだけではなかったという。
シーズン2で初登場したビリーは、主人公エル/イレブン(ミリー・ボビー・ブラウン)が友達になるマックス(セイディー・シンク)の義兄。バッドボーイの彼は、マックスのボーイフレンドとなる黒人ルーカス(ケイレブ・マクロクリン)に対する人種差別や、スティーブ(ジョー・キーリー)への暴力などで、すでに問題あるキャラクターだったが、シーズン3でマインド・フレイヤーに憑依されてモンスターになり、本格的なヴィランとなる。しかし、最終的に正気を取り戻したビリーは、マックスたちを救うために自ら犠牲になって帰らぬ人に…。最後は、“ヒーロー”として記憶されることとなった。
米誌Peopleのインタビューで、デイカーは「『ストレンジャー・シングス』のような超大作に出演すると、一夜にして匿名性を失ってしまう。それは素晴らしいと同時に圧倒されるような、様々な感情が入り混じった体験だった」と、当時の心境を語っている。
幼い頃から、作家性の強い監督との仕事や、アートハウス映画でキャラクターを深く掘り下げることに憧れていたというデイカー。しかし、大作への出演を機に、自身のキャリアが「商業的な方向へ押し流されている」と感じ始めたため、「一度立ち止まって、自分を見つめ直す時間が必要だった」と説明している。
キャリアを再構築するのに5年の歳月を要した
『パワーレンジャー』(2017)で主演を務めていたが、自分が本当にやりたかったプロジェクトに立ち戻るため、これまでのキャリアを再構築するのに、実に5年もの歳月を費やしたという。
「一度進んでしまったキャリアの方向性を変えるには時間がかかる」と語るデイカーは、その過程で「いきなり目の前に素晴らしいストーリーや監督が現れるわけではない」と、自身の経験を振り返った。
そして、今ようやく「自分が目指したかった場所に、最高の状態でいる」と、手応えを感じているようだ。
豪華なラインナップが揃う復帰作
デイカーの最新作は、バズ・ラーマン監督の『エルヴィス』でのスティーブ・ビンダー役だったが、その後も精力的な活動が続く。
最新出演作は、サミュエル・ヴァン・グリンスン監督の『Went Up the Hill(原題)』、ダン・ケイ監督の『What We Hide(原題)』、そしてガス・ヴァン・サント監督の『Dead Man’s Wire』(9月2日ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミア)だ。さらに、ダニエル・ゴールドハーバー監督の『Faces of Death(原題)』や、自身が監督を務める『The Engagement Party(原題)』への出演も決定しており、今後の活躍から目が離せない。
デイカーのブレイク作『ストレンジャー・シングス 未知の世界』はNetflixで独占配信中。最終となるシーズン5は、VOL1(第1~4話):11月27日(木)、VOL2(第5~7話):12月26日(金)、フィナーレ(第8話):2026年1月1日(木)より世界独占配信。(海外ドラマNAVI)
参考元:Deadline