Hulu(日本ではDisney+)で待望の復活を遂げた米アニメの名作『キング・オブ・ザ・ヒル』。シーズン14ではかつてのファンが記憶する姿とは少し違った、新たな物語を紡ぎ出す。
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伝説のアニメ『キング・オブ・ザ・ヒル』とは?
テキサス州アーレンに暮らす、ごく平凡な一家の日常を描いた『キング・オブ・ザ・ヒル』。プロパンガス会社の営業マンである主人公ハンク・ヒル(マイク・ジャッジ『シリコンバレー』)を中心に、妻ペギー(キャシー・ナジミー『天使にラブ・ソングを…』)、息子ボビー(パメラ・アドロン『ベター・シングス』)、そして風変わりな友人たちとの交流をブラックジョーク炸裂で描き、全米で絶大な人気を博した。エミー賞を受賞するなど高い評価を獲得し、熱心なファンを持つ本作は、長年にわたり愛される伝説的な作品として知られている。
Foxでの放送が2009年に終了して以来、ファンは再びアーレンの良き隣人たちに会える日を心待ちにしていた。今回の復活版は、永遠に年を取らない『ザ・シンプソンズ』とは一線を画し、登場人物たちが時間の流れとともに年を重ねている。ボビーは一人前の大人となり、ハンクの友人ブームハウアーには人生のシワが刻まれているのだ。
ちなみに新シーズンのRotten Tomatoesでの評価は100パーセントフレッシュ!
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復活の鍵は「なぜ今?」キャラクターたちは“人生の新しいフェーズ”へ
ショーランナーのサラディン・パターソン(『素晴らしき日々』)は、米TV Lineのインタビューで復活の理由についてこう語っている。
「アニメを復活させる際に常に問われるのが、“なぜ今なのか?”という問いです。その問いに答えるため、共同クリエイターであるマイク・ジャッジとグレッグ・ダニエルズは、“復活させるなら、何かユニークなことをしよう”という素晴らしいアイデアを思いついたのです」
そのユニークなアイデアこそが、登場人物たちに年を取らせるという決断だった。物語は、ハンクとペギーが数年間のサウジアラビアでの生活を経て、アーレンに帰ってくるところから再開する。サウジアラビアでもプロパンガス愛を貫いていた彼らを待ち受けるのは、すっかり大人になったボビーがシェフとして働く日本食レストラン、そしてZoom会議やUberの運転手といった現代的な厄介ごとだ。
パターソンは「よく知っているキャラクターたちが“人生の新しいフェーズ”を経験している」と語り、ファンが彼らに再び会うことへの興奮に、新鮮な活力が加わることを示唆した。
ハンクは「スマホの使い方を知らない」わけではない。彼が苛立つのは…
現代社会に直面するハンクだが、パターソンは彼が全くの時代遅れではないと強調している。「ハンクが時代に追い付いていないわけではないのです。彼は現代の便利な技術や出来事のほとんどを知っています。彼がスマートフォンの使い方を知らないという話ではなく、むしろ“本来使うべきでないことにまでスマホを使う現状”に苛立っているんです」
これは、現代社会への戸惑いを抱えながらも、彼が根底に持つ古き良き価値観と向き合っていく様子を描く上での重要な要素となる。
デイル役には新キャストも登場!変わらないのは「甘さと優しさ」
ハンクとその仲間たちは、それぞれ異なる方法でこの“人生の新しいフェーズ”と向き合っていく。故ジョニー・ハードウィックに代わりデイル役を演じるトビー・ハス(『ホルト・アンド・キャッチ・ファイア 制御不能な夢と野心』)は、それぞれのキャラクターが持つ変化への捉え方を説明した。
「ハンクは、世界の移り変わりを見つめては疑問を持ち、ときにその変化の中に踏み込んでいく人物です。一方、デイルは世の中の変化を目の当たりにしても、その変化を信じず、世界が変わっていく本当の理由を自分だけが知っていると思い込んでいるタイプです。みんな、それぞれのやり方で世界の変化や、自分のキャラクターの立ち位置を捉えています」
しかし、どんなに時代が変わっても決して失われないものがあると、ミン&コニー役のローレン・トムは語る。「今度の新作では、よく知っているキャラクターたちが、現代という新しい状況に置かれる姿が見られます。しかし、変わらないのは、オリジナル版にあった甘さや優しさ、そして本物らしさ。新作にもそれがちゃんと受け継がれていると思います」
進化した物語の中で、おなじみのキャラクターたちがどんな騒動を巻き起こすのか。伝説のアニメ復活版『キング・オブ・ザ・ヒル』シーズン14は日本ではDisney+(ディズニープラス)で独占配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:TV Line