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『アストリッドとラファエル』英国リメイク版、自閉症キャラの描写でこだわった点とは?製作陣が明かす

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パリを舞台に描く犯罪推理ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』の英国リメイク版『ペイシェンスとビー ヨーク警察文書係の事件録』の脚本家が、自閉症キャラクターの描写でこだわった点について語っている。

ペイシェンスとビー ヨーク警察文書係の事件録(仮題)
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異質な存在に見えないように…

『ペイシェンスとビー ヨーク警察文書係の事件録』の舞台は、イギリスのヨーク。ヨーク警察の地下で捜査記録の整理をする仕事に就き、独学で犯罪学を学んだ自閉症スペクトラムのペイシェンス・エヴァンスが、彼女の推理力に可能性を見出した刑事ビー・メトカーフとタッグを組み、殺人事件を解決していくというストーリー。英版リメイクでは、自身が自閉症であるエラ・メイジー・パーヴィスがペイシェンス役を演じている。

TV Insiderのインタビューで、リード脚本家のマット・ベイカーがオリジナル版と比較し、自閉症キャラクターの描写でこだわった点について語っている。

「オリジナル版は、非常に巧妙で創造性とオリジナリティに溢れています。ですが、おそらく批判された理由のひとつは、自閉症のキャラクターの描かれ方が、スペクトラムの片側に偏っていたからだと思います。そして、神経発達障害のない女優が主人公を演じていることも、批判を助長させた可能性があります。これは個人的な批判ではなく、単なる自分の見解です。私たちが目指したのは、自閉症と診断された、あるいは神経発達障害のある登場人物たちが、ドラマの中で異質な存在に見えないようにすることでした」

“オタクっぽい”描写を抑えた

さらにベイカーは、オリジナル版で自閉症支援グループを運営するウィリアムというキャラクターが、オタク寄りに描かれていることを指摘。「“自閉症の人は、みんなコンピューターや鉄道模型が大好き”みたいな固定観念がありますよね。『アストリッド』では、ちょっとオタクっぽい描かれ方なんです」と述べ、その点をリメイク版では変更したという。自閉症支援グループ運営者のビリーを、マウンテンバイクが好きで服装も振る舞いも全く違うタイプにし、“クール”なキャラクターにしたと説明している。

また、オリジナル版のアストリッドも少しオタクっぽくて、物事への対処の仕方が少し変わっている人物として描かれているため、リメイク版ではそのような描写を抑えつつ、ペイシェンス像を丁作り上げたという。「ペイシェンスの描写の多くはエラの演技の素晴らしさから生まれ、その功績の多くはエラにあります。なぜなら脚本を書くときに、リアクションの多くを彼女に任せたからです。通常、脚本家はリアクションなどを脚本に盛り込みますが、ある程度私たちが示唆しただけで、実際に物語に命を吹き込んだのは彼女の演技なのです」と、エラの才能を称えた。

『ペイシェンスとビー ヨーク警察文書係の事件録』シーズン1は、ミステリーチャンネルのオンデマンドにて6月30日(月)より配信スタート。すでにリメイク版はシーズン2へ更新が決定している。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『ペイシェンスとビー ヨーク警察文書係の事件録』© EAGLE EYE DRAMA LTD 2024/© Robert Viglasky/© Toon Aerts

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海外ドラマNAVI編集部

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