人間を凶暴化させるウイルスが蔓延した世界的パンデミックから“28年後”の恐ろしい世界を舞台に、感染を逃れたわずかな<人間たち>の命がけのサバイバルを、アカデミー賞監督ダニー・ボイルとアカデミー賞ノミネートの脚本家アレックス・ガーランドが徹底したリアリティと臨場感を追求して描いたサバイバル・スリラー『28年後…』が、6月20日(金)に日米同時公開される。
現実の出来事とも重なった映画『教皇選挙』で、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされ世界中の話題になった俳優レイフ・ファインズ。『ハリー・ポッター』シリーズのヴォルデモート卿役で世界にその“怪演”ぶりを見せつけたレイフは、本作でも感染者と共に生きる不気味な博士ケルソン役を熱演しており、そのヤバイ演技に注目が集まる。
『ハリー・ポッター』のヴォルデモート卿など“狂った男”がハマリ役
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Dr. Kelson (Ralph Fiennes) in Columbia Pictures’ 28 YEARS LATER.
レイフ・ファインズはスティーブン・スビルバーグ監督の名作『シンドラーのリスト』でナチス親衛隊の冷酷で残虐な将校アーモン・ゲートを演じてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど一躍有名になり、その怪演ぶりから、見る人全員に恐怖を抱かせた。その後『ハリー・ポッター』シリーズで、作中ではその名を口にするのもはばかられるほど恐ろしい最凶の魔法使いヴォルデモート卿を見事に演じ、レイフ・ファインズは世界中で“怪演俳優”としての地位を確立した。
他にも、アニャ・テイラー=ジョイらとの共演でも話題になった『ザ・メニュー』でのシェフ役は、スマートさの中に狂気が入り混じるようなキャラクター性で見る者を魅了。その一方で、『キングスマン ファースト・エージェント』のオックスフォード公役や、『007』シリーズでのM役などでも活躍しており、紳士的な役柄のイメージを持たれることも多く、最近では主演作『教皇選挙』のローレンス枢機卿役でアカデミー賞主演男優賞へノミネートしたことも話題となった名俳優だ。
感染者と共に生きるヤバい博士役のレイフ・ファインズに注目
そんなヴォルデモート卿役に代表されるような“ヤバイ”雰囲気を持つ“狂った”キャラクターの表現に長けたレイフが本作で演じるのは、これまた“ヤバイ”雰囲気を醸し出すケルソンという博士だ。
舞台となるのは、人間を一瞬で凶暴化させるウイルスが蔓延してから28年後のイギリス。主人公ジェイミーの息子スパイクは母アイラの病気を治すため、唯一の頼みの綱、ケルソン博士のもとを訪ねる。スキンヘッドに血塗られた出で立ちのケルソン博士は見る人に強烈なインパクトを残すキャラクター。感染者たちと共に暮らし、何百体もの死体を並べて陽気に手を振るなど、周囲からは頭のおかしい人物だと思われている。
本作を象徴する25万本以上の骨と5500個もの頭蓋骨を積み上げて築いたボーン・テンプルもケルソン博士が建てたものであり、聖職者のように死者を分け隔てなく敬うという信条を具現化している。
レイフはその役どころについて、「彼はサバイバーで、その生き残り方はとても興味深い。彼の世界観はかなり突飛なんだ。観客は彼について何かを推測し、それがどうなるかを見ることになると思う」と、謎多きケルソン博士の一端を明かした。狂気を放つキャラクターを演じさせれば間違いなしのレイフ・ファインズが演じるケルソン博士が、一体どのような活躍を見せるのか?
『28日後…』以来十数年ぶりに本シリーズで再タッグを組むダニー・ボイルとアレックス・ガーランドに加え、『28年後…』では主人公のジムを演じ、『オッペンハイマー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したキリアン・マーフィーがエグゼクティブ・プロデューサーとして本作に参加している。本作で描かれる物語は、世界的パンデミックを経験したわれわれ人類に向けられた“黙示録”なのか?
人間を凶暴化させるウイルスが蔓延した世界的パンデミックから28年後の恐ろしい世界を描くサバイバル・スリラー『28年後…』は6月20日(金)より日米同時公開。
■本作で描かれるのは<ゾンビ>ではなく、感染した人間=<感染者>
監督のダニー・ボイルと脚本家のアレックス・ガーランドが描きたかったのは<現実に起こり得るパンデミック後の恐怖>。超自然的に生き返った死体<ゾンビ>ではなく、ウイルスに感染して凶暴化した<生きる人間>たちの物語である。
(海外ドラマNAVI)