世界中で人気を博した『ウォーキング・デッド』のスピンオフ『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』。本作では、主人公の一人マギーが、かつて夫を殺したニーガンを今なお殺していないが、それには深い理由があるようだ。米Screen Rantが報じている。
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ニーガンを殺すことで…
ニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)がマギー(ローレン・コーハン)の夫グレン(スティーヴン・ユァン)を殺してからすでに100話以上が経過。マギーは彼を今も激しく憎み、軽蔑しているが、復讐には踏み切っていない。グレンの死はシリーズの中でも最も衝撃的なシーンの一つであり、マギーが復讐心を抱いたのは当然だった。
過去にはニーガンの暗殺を試みたこともあるが、計画は失敗。その因縁はスピンオフにも持ち越されている。しかし、現在のマギーはもはや彼を殺すつもりはないようだ。
『デッド・シティ』の最新エピソードで、マギーはその理由を初めて明かす。少女ジニー(マヒナ・ナポレオン)との会話の中で、ニーガンへの恨みが自身に与えてきた影響について語り、かつては「早く殺してしまうべきだった」と思っていたことを認めた。
だが、それ以上に彼女を躊躇させたのは、「ニーガンを殺すことで、自分が夫を殺した彼と同じような存在になってしまうのではないか」という恐れだった。復讐は癒しではなく、さらなる苦しみをもたらすかもしれない──その思いが、彼女を踏みとどまらせている。
さらに、過去にニーガンが息子ハーシェル(ローガン・キム)を救い、ウィスパラーズとの戦いでも大きな貢献を果たしたことへの“借り”を、マギーが少なからず感じている可能性もある。
現在のマギーは、ニーガンを決して許してはいないが、彼を殺すという選択肢はもう手放しているようだ。今の彼女にとって重要なのは、失踪中のハーシェルを見つけること。その使命感が、復讐よりもはるかに大きな意味を持っている。
マギーがグレンを殺した相手と同じ“殺す者”になりたくないと恐れていることは、彼女が前に進もうとする原動力にもなっている。たとえ二人の関係に今後どんな展開があろうとも、マギーがニーガンを殺すには、もはや遅すぎるのかもしれない。
シーズン7の冒頭から続くこの遺恨に、約9年越しで決着をつけるという展開は、やや唐突に映る可能性もあるだろう。和解にはまだ遠いとはいえ、ニーガンは長年にわたり贖罪を試みてきた。そして今では、マギーと自分はそれぞれ別の道を歩むべきだと受け入れている。
同じく、グレンの死に決着をつけたいと願うマギーも、シーズン2の第6話で語ったように、多くの犠牲を払いながらも進み続けている。確かに、スピンオフではニーガンが再び危険な存在になる兆しも見せたが、マギーがハーシェルを見つけた時点でマンハッタンにとどまる理由はなく、二人の因縁が再燃する必然性も薄れている。
『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』シーズン1〜2は、U-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)